これまでもっぱら深場はDコンタクト、浅場はリュウキと使い分けている渓流ミノーに新たな手数を加えようという試みを始めている。
その一つが面白い結果を出してくれたので紹介したい。
タングステンウェイトによるラトルサウンドがうんぬん
シリーズには流芯と流芯KNOCKERの2種類があるが、KNOCKERのほうは従来の固定バラストに加えてタングステンラトルを追加し、移動重心とラトルサウンドを強調しているようだ。
遠投性能がずば抜けて良好
Dコンも非常に良い遠投性を持っているが、こちらはシルエットが直線に近い細身であることもあり弾道が安定しているように感じた。つまり風の影響も小さい。今回は63を使ったが、川幅30メートルくらいあっても余裕で届いた。
細身なのでアップストリームの連続トゥイッチは大げさ目に数回叩き込んで、直後にテンションオフのドリフトを入れつつスラックを巻き取る、の繰り返しをDコンよりメリハリ強く、と意識すると良かった。

本流域ではアップクロス、クロス、クロスダウンと幅広く探っていくことになるが、シルエットのスリムさがその合間にまたぐ強い流れに対して程よくすり抜けていく。一気に下流に引っ張られる、という影響を抑えられるため、今回実釣したような本流域では扱いやすかった。そんな中フラットサイドがいい感じに水を噛んでゆらめくのがドリフト時にいい動きをしてくれている感じがする。
ヘビーシンキングだがトゥイッチングで取れるレンジは水深1ヒロくらいまで
深場を直撃させたいときはカウントダウンからの立ち上がりの短い時間の勝負か。その後大体水深1m位を泳いだ。より深いところを狙うにはそれ用のディープダイバーが必要だ。ここはやはりDダイレクトの出番と言える。流芯シリーズはその名の通りあくまでも流れのある場所をテンポよく回っていくルアーである。
流芯KNOCKERと同じジャッカル製品からだと、TricorollVIBあたりが同じようなコンセプトになるがこちらはバイブレーションである。うーむ、渓流でのバイブレーションはまだ使いこなせた感がないので、いずれやってみようかしら。

根掛かり回避性能が結構高い
本流域の瀬を次々に攻めていくとどうしてもトレースラインが岩や段差に絡むことがある。Dコンでは引っかかってしまうようなところもかなり高いレベルで回避してくれてストレスレスだった。これは嬉しい発見。つまりDコンで引きたいと思うような水深があるポイントと浅瀬が連続するようなポイントではついついDコンに頼っていたが、そこに新たな武器が加わることになる。もちろんDコンは水量がしっかりあるポイントでは今後も主力として活躍する。
リュウキよりも遠くに飛び、太い流れに入っていく
Dコンと同様にかなり使用頻度の高いリュウキ。これはこれで今後も浅場や渓流での主力として活躍するが、リュウキでは流されすぎるようなポイントに流芯KNOCKERがちょうどマッチする。つまり自分の釣り方ではリュウキとDコンの間をいい感じに埋めてくれる新たな一手が加わった、という感じだ。
どっしりしたミノーを遠投してガツンと掛ける豪快さが楽しい

渓流ルアーの楽しさは色々あるが、対岸にある強い流れに向かってのべ竿では届かない距離からアプローチし、そこにいついた(その場の)良型をスナイプしていくという豪快さとテクニカルさのほどよい加減が好きな釣り方の一つである。
それもあって長い事Dコンを愛用しているのだが、Dコンが苦手な瀬尻なども積極的に攻められるということで本流の釣りがより楽しくなりそうだ。今年の渓流でアマゴが簡単に釣れる時期も残りわずか。あとどれだけ楽しめるだろうか。