今週末は先週釣り残した渓流のポイントの更に奥へ攻め上がろうと、指折り数えて一日一日楽しみにしていたが飛騨方面は大荒れ。どうしたもんかな、まあ最近ストレス溜めてるし寝て過ごすかなと思っていたところ、ちょうどひだ池のイベントなどで日頃からお世話になっている釣り仲間のSAYOさんと偶然釣行タイミングが合う。それで「そもそも事前情報がなくて水があるかも釣れるかもわからないけど出たとこ勝負で行ってみよう」と猫ヶ洞池に出かけることになった。今回はご本人の承諾を得たので釣行記を書くことにしたが珍しいビッグゲストである。
SAYO氏が野釣りをするのは結構珍しいらしく、釣り台を引っ張り出してくるのに苦労したようだ。こちらも玉網を忘れて経路の4割走ったところで引き返すなどして、グダグダな出発になってしまい少々遅れる予想の旨を連絡。なんとか予定時間プラスαくらいの時刻についてみたらびっくり、全く同着だった。
初手から「いや~遅くなってすんませんでした、どうもどうも」などと気まずさをごまかすようにヘラヘラとだらしなく謝る必要がなくホッとした次第である。
今年はあんまりよくなさそうな雰囲気だと思われ
インスタ仲間の先輩がたの投稿によると、釣れないわけではないが、イケイケでもない、日によってダメダメなこともままある、といった雰囲気が続いているようだ。これは去年と似ている傾向だ。
当日の天気は曇り時々雨。ヘラの動きが不安定で読みづらい天気。そうは言っても梅雨時の猫ヶ洞は爆発力がある。なんとかいい釣りになればと駐車スペースからも近く釣りやすい墓下のポイントに釣り座をかけ、まずは8尺両ダンゴのセッティングでスタートした。短めのハリスでゆっくりなじませるようにしたかったので、餌は「みやび」「フロート」を2:1で配合した。
SAYOさんは9尺の昆布セット。こちらも高活性時(のなかでの食い渋り)に効果的な攻めの釣りだ。
まる1時間近くノーサワリ
最近のダンゴエサは増粘剤が入っている関係で、手を入れずとも程よく粘り、真が残りやすいため扱いやすいのだが、これが裏目に出た。想像よりも魚が集まらないので、いつまでたってもウキが動かない。
業界の情報交換などをしながらまったりと状況の変化を待つ。
しばらくすると最近うん十年ぶりにへらぶな釣りを再開したというギャラリーが後ろに一人。あーだこーだと会話している中、先にヘラブナを釣ったのはSAYOさんだった。

猫ヶ洞のヘラは手のひらサイズであっても猛烈なスピードで横走りし、釣り味がとても良い。続けてヒットさせていく。これは先を越されてしまった。
その後こちらもすぐにジャミや小ベラが集まって騒ぐと思っていたが、全然そのような展開にならず、たまらずバラケ材を追加。すると15分くらいでようやくなんとなくウキが動き出した。それでも薄い。実に薄い。とてもダンゴで釣り切る自信が持てる魚影ではなく、ひとボウル打ち切る前に浅ダナうどんセットに切り換える決断をする。
昼過ぎにようやく始まった!
徐々に大型の魚影が水面下に見えだす。これがいないことには釣れない。
きっちり粒子が粗いもののやや粘り気のあるバラケをタナに入れていき、25センチほどとったハリスが馴染んでしばらくした頃に消し込んだ。

ゴボゴボと音を立てて反転するヘラ。やっと「来てよかった」感が出てくる。その後SAYOさんに本来ここで釣れるべきレギュラーサイズである尺ベラがヒット。写真はあるけどこちらのブログが初出だと問題がありそうなので割愛。
「えっ!これがレギュラーサイズなの!?これでも引くのに??」
と驚いていたが、実際猫ヶ洞のヘラでもより筋肉質で尾鰭の付け根が太い個体を引くとこの上を行く、という説明をしていくと、こちらにまさにそんなヘラがヒット。

雨が降ったりやんだりするなか、徐々にパターンが見えていく。やっぱりセットに変えてよかった。

小さくても力強い。きっと来年にはいいサイズになってくれるはずである。ただ、去年同様小ベラが狙いのサイズを追いやるほど勢いがあって、なかなか「親」を当たらせられない。少しバラケをまとめ気味に修正して打ち返していくと、食わせの馴染直前にスパーンと一発!

ここから納竿予定時間の直前にふたりとも小型の連発モードに入り、どうにかつ抜けを達成。途中、セットながらリャンコでのヒットもあり、小ベラまつりになってきた。そうなると両ダンゴに戻して大物狙っていく手もあったが、残り時間はわずか。
SAYOさんにもいい感じに太いヘラブナがヒットし、「頭がでかい!」と独特の評価をしていた。確かに頭がでかい個体もいる気がする。頭がでかいって言うから、幼少期からデカ頭をいじられ続けてきて、旧作NSRキャップもストッパーが最後の一個でかろうじて止まる、止まらないみたいなデカ頭であることを散々こすられてきた自分は人知れずコンプレックスを刺激され古傷が傷んだ。が、そんなことは全く状況と関係ないので、そうだね、などと適当に相槌を打った。
真面目な話をするとヘラブナの頭だけでかいのは発育の機会が不足していたからじゃないかと思ったりする。最近は減水が極端だし、冬~春は十分なスペースと餌をとれていないかもしれない。
その後雨も強まったので早上がりが正解だった。なんとか釣れる状況に間に合ってよかった。偶然釣り場で遭遇することはこれまでも年に1回か2回くらいあったが、イベントごとなどの関係がなくへらぶな釣りで釣行したのは今回が初めてだ。釣れなかったらなんとも気まずくなるところだったが、楽しかった。
題名「フナ汁を浴びる変な動画のおっさん」

追記
筏のときもそうだったけどちゃんとわかっとる。オチに使える画像をきっちり用意してくれるあたりは抜かりがない。