忘れてしまわないうちにまとめておきたい。
今年の納竿の儀は、まさに今年かかり釣りスキルが急上昇中のリトル門脇選手と出かけるとして、どこに行くかかなり迷っていた。ちなみに彼も晴れて来月からNSR ASRA MAX 160 V3ユーザーになったので、その御礼を兼ねた釣行である。まあそんなこと関係なくもともと誘うつもりではあったけどもw
まあ、悩んだ。
せっかくだから技術を試せる所が良い。しかしあまりに渋いとそれを実感しづらい。かといってカイズもりもりなポイントではいわゆる数釣りモードになり中庸のNSDを使ったテクニカルフィッシングから離れていく。天候に左右されにくく、それでいてあまり遠すぎないところ。。。。
それで最近ぐーたん姉さんが素晴らしい釣果を叩き出していたので、フィッシングセンターマンボウに決定した。
え、そんな感じやったっけ?
ちょっとここに書くのは憚られるくらい、船頭のトークがキレッキレでやばかったw伝説になれるからマジで所さんのダーツの旅で当たってほしい。
余りにぶっ飛んでて面白すぎるので、乗船名簿に書く字が震えるw
「どんな場所がええ?流れが強いほうがいいか、弱い方か」
「あー、あまり早すぎないほうがいいですね」
「風があまり強く当たらんところがええよな?」
「そうだねえ、そうしてもらえるとありがたいっすねえ」
それでつけられたのが、前回の釣行会と同じカセであった。よくよく考えたら、ここはカセが数十メートル間隔で並んでいるので、あまり場所による差はない気がしたのだった。あの会話の意味は一体何だったんだろうか…w
ともあれ、おなじみの姉さんがいつも乗っているカセである。おそらく、最もよく人を乗せているカセだろう。そういう意味では安心だ。
タックルはNSR ASRA D1とASRA MAX 160 F2を使い分ける
D1は生産終了の元祖ASRAである。これは現行モデルのMAXだとF5やV5、G1~2あたりが相当するパワーで、鳥羽をベースに考えたときに最もバランスに配慮した一本。対応ラインは1.75~2号だが、1.5号も使用可能だ。これに先日入手した黒鯛工房チヌリミテッドV競技にXtreme IKADA 1.5号を組み合わせた。こちらは落とし込み、広角のために使う。
もう一本はASRA MAX 160 F2とXtreme IKADA 1.2号のお気に入りタックルだ。ラインが細いので繊細なアプローチに使いたい。この日はダンゴ釣りに絞って使うことを想定した。
餌など
ダンゴは門脇くんと揃えてNSDだ。ただし、この日は混ぜものとしてアミエビを用意した。強力な集魚力はアジなどを強烈に寄せてしまうリスクはあるが、エサ取りもなかなか出ないから釣りようがないという状況も想定して、アミエビマシマシからプレーン糠オンリーまでの入れ方の幅を展開に合わせて場をコントロールする考えだ。
メインになる餌はシラサエビ。ついでオキアミ、サナギ、ボケを用意した。
当日の戦略
エサ取りがある程度賑やかになるまで濃いダンゴで進める。アジが連発するようになったらダンゴを止めて広角をやりながら様子見。チヌから来たら濃い目のダンゴをやや低めの頻度で入れながら様子見。チヌのほうが強いなら濃いめのダンゴを高頻度で行き、あたりが続くなら落とし込みへ移行。エサ取りが増え過ぎたらやはり広角へ打ちながら去るのを待つ。
若潮翌日の中潮で、前半は9時にゆるい干潮。14時頃高いほうの満潮が来て、そこからどんどん下げていく、という状況だ。そして水温が上がりだす時間帯と後半の美味しい潮が重なるので、決して慌てず餌も温存し、13時頃から納竿の16時までに山場が何度か来ることを想定して進めることに。仮眠とランチは12時より前に済ませておく。
結果、読みは当たった。
午前中は渋く、フグがちらつく中、オキアミにヒット
チャリコ、フグ、たまにアジ、といった感じで散発的だった海もまた静かになり、1枚目は潮止まりをかわして仮眠を取ったあとのオキアミの落とし込みに来た。おもりを引きずる反応のあと穂先へのテンションがすっとマイナスへ。逆方向におもりが引きずられ、穂先はノーテーション状態。まさにへら釣りで言うところの食い上げのような感じだ。これは食ってる!

そしてその直後にダンゴで門脇選手にもヒット。

お互いにこれで無事釣果が出たのであとは気が楽である。
しかしまた潮が止まってしまい、気配ゼロ。ちょろっとだけ休憩してからオキアミを落としてやると2枚目ヒット。寝ていた門脇選手は一気に覚醒して釣りに没頭しだす。
3枚目を釣ったあたりでまた緩慢な状況になってきたので、昼から来ると読んでいる山場に備えて早めの昼食をとることにした。
突風の出る中、徐々に気配が高まっていく
西風風速6メートル予報だったが、狙い通り山がいい感じに守ってくれて、追い風に座った我々にはそれほど影響もなく釣りやすかった。ただ、カセが前後にスライドするので、ダンゴをいれるタイミングには少々気を使った。
午後編スタート直後にこちらにこの時期としてはいい感じのチヌがヒット。

ここでは落とし込みでASRA D1を使っていたが、ライン1.5号でトライすると2号のときに比べてかなり感度が良く、見違えるような軽快さに。それでいて安定感あるリフトパワーがきちっとチヌの突っ込みにブレーキをかける。この頃ずっとF2に傾倒していたが、D1の素性の良さ、守備範囲の広さを再認識。この日はむしろD1でのヒットがほとんどと言ってもいい勢いだった。
徐々に高まるチヌの居付き具合に山場の到来を確信
餌を入れるたびにチヌらしい穂先の触り方を繰り返す状態になってきた。こうなってくると、もう足元にはたくさんのチヌがウロウロしている状態になっていると考えられる。
シラサの落とし込みでしっかり抑え込むのを待たずとも、一旦おもりを引きずった反応のあと微妙にモゾッと動いたりあるいは急に静かになったり、のタイミングでも咥えていると予想できたらあわせていき、数が伸びていく。どこであわせるか、という判断基準をもうそこにチヌがいて毎回餌に気づいている前提としてかなり積極的にする。
そしてその時間帯をより拡張するために、あたりが遠のく気配を感じる頃合いでエビとアミエビをマシマシにしたダンゴを追加投入する。完全にチヌが場を支配しているのでエサ取りを恐れすぎてはいけない。今まさに釣り込みのシーンがやってきた!
ちょっとエビを食べきれない様子があるが間違いなくチヌがいる、という間合いでボケを落としてやるとスパッと穂先が入る、という楽しい局面もあり、またダンゴ釣りでのヒットが少なかったのであえてF2に持ち替えてダンゴでも釣っておいた。
予想通り、14時過ぎから美味しい時間が始まった。
15枚を上出来の目標としていたが、15時頃に到達。16時納竿までに20枚を釣り上げ、今年の釣りを締めくくった。

苦戦していた門脇選手もちょっとした修正で一気に数を伸ばした!
そんな中、なかなか数が伸びない門脇選手。2枚目まではなんとか良かったがそれ以降伸び悩んでいる様子なので、いくつか修正すべき点を見直してみた。この日の場合はエビの使い方が消極的すぎたことが原因だった。エビを多めにダンゴに入れてやるようにしたら、すぐに結果が出た。最終的に8枚と、十分立派な釣果を叩き出した。

最終的に大満足の釣果に。2024年を大漁で締めくくる


とても釣りやすい状況が作れて、あとはどれだけ伸ばせるか、というシーンを満喫。お互いこの一年どれだけ成長したか、を試すのに絶好の釣りとなった。来年も引き続きいい釣りを続けていこう。
代金を支払い、心温まる船頭御夫婦のお見送り…だが、突如全然関係ないところで全く意味のわからない方向へ誘導灯を豪快に振り回す船頭がめちゃくちゃ面白かったwまた来ますwwww

帰りは鳥羽の「弁慶」で食事。酢豚、餃子、チャーハンどれもおいしい。特に餃子は野菜の甘味とパンチが同居したあんを口当たりの優しい皮で包んだ手作り品で絶品だった。
あまりの眠さに細切れで仮眠を取りながらの時間がかかる帰路だったけど、付き合ってくれてありがとうね。