最後にひだ池で竿を出してから半年ほどが経過してしまった。
今年の冬は冷え込みも厳しく、釣果もパッとしないようだ。ちょうど業務連絡の必要もあり、そのついでに久しぶりに釣りをすることにした。
(事情により写真は後日投稿予定)
冷え込んだ冬こそ昼からしり上がりにチャンスが増える浅ダナ
半年ぶりということで、冬場の釣りはまる一年ぶりということになる。釣り方もいろいろ悩んだが、ここで有力な選択肢は中尺の両グルテン底釣り、短尺浅ダナセット、チョーチンセット。一日を通して手堅い感じがするのはチョーチンセットだが今回は渡桟橋ということで水深が3メートルあるかないか。低活性期に底から中途半端な間合いしか取れないチョーチンはちょっと釣りづらい。底からのあおり返しや、バラケの拡散距離が稼げないことによる釣りにくさがあるような気がしている。グルテンも手堅いように感じるがこれは選択肢から最も先に除外した。当日の天気は日当たりがよく、表層の水温から上がりやすいのと、それまでの数日の寒波で冷たい水が低層に陣取っていると思われたからだ。
ということで、結局いつもの浅ダナセット釣りという、無難にも無難な結論に至った。正直この判断は面白みがないという感覚がないでもないが、底釣りは苦戦すると読んだ結果なのでやむを得ない。
結局いつもの冬セット
もっとも出番の多いHERA S8尺をつなぎ、クルージャンウィンターバージョン。ハリスは45センチ。
力玉ハードSのくわせに、バラケは凄麩+粒戦細粒+フラッシュBBと拡散するいうよりゆっくり膨らんでタナで抜き気味に落とすイメージのダンゴライクな仕上げにした。
バラケの配合はすっかりほこりをかぶったバッグの中を見た時にアドリブで決めた。
ちなみに私の場合、ハリスの長さを変えるのは10センチ以上変更する必然性を感じた時。明らかに釣りがあってないと確信できる材料があったときだ。それ以下の微調整はバラケの入れ方抜き方でコントロールしている。仕掛けはそうそう変わらないし、こちらが変えてやらねば変わらないが、エサはどんどん変質していく。常にコントロールすべきはエサで、逆に言えば手直しが手っ取り早いからだ。
馴染むスピードの速い遅いが気になるようなレベルになれば、5センチ刻みで変えていくだろうけど、今の自分の釣りスタイルから行くとそこまでミクロなことをやる前にもっとやることがある。
沈黙の池にバラケを打て
まるで魚っ気がなくなったように見える水面にバラケを入れていく。寒さで低活性といっても、この日は空いていたのでチャンスはあるはずだと自分に言い聞かせて、、、というほど入れ込んでいるわけでもなく、多分釣れるし釣れたらラッキーくらいの感じで餌打ちを続けていく。
よく釣れて5時間で3~4枚だろうと見積もった。さすがに一枚も釣れないことはないだろう、とどこかで思っていいたが、実際どうなるかわからない。あまり欲をかかず、淡々と寄りを待つ。
小一時間ほどして、ほんのりと反応あり。意外と早かった。
半年ぶりのヘラブナはひだ池で見かける中では重量級タイプ
いったん触って、二度ほど空振り。バラケを小さく、かつタナで早めに抜くつもりでつけなおし、なじみ直後に落としてやる。しばらく残りかすが拡散している状況で、しばらく待っているとストンとウキが入る。

無事に釣果を出せた。久々のヘラブナの引き味。冬場でもグリグリと竿を曲げていくのが気持ちいい。延べ竿の釣りはやっぱり釣り味が命だ。
無事に1枚目を釣り上げたが、サワリからアタリまでが単調だったこともあり、単独で餌に取り付いた感じだったので続かない。まるで早春の野池だ。
しばらくして、一旦食事休憩を挟む。
晴れたり曇ったりしながら徐々に上向きを期待し
谷状になっているひだ池には巻き返しで北風の強い日は南から風が吹き込むことが多い。上空の雲の流れと我が身にあたる風向きがまるで逆という不思議な感覚の中、また淡々とバラケを打ち込んでいく。
30分ほど打っただろうか。合わせ切れである。かかり釣りみたいな激しいアワセ方をしてしまったのだろうか。
ハリスを結び直し、再び打っていく。このロスはもったいない。
また30分ほどして、反射的に合わせてしまったが、これは頬へのスレ。ウキの入り方が緩慢に感じられたので我慢するべきだった。これももったいない!
バラケに小さいペレットを多めに入れている関係で粘りが出てきたので、浅ダナ一本を差し込んで水気を増やし、ぎりぎり振り込める一歩手前くらいのタッチに修正。できるだけウキが馴染んだ直後に抜いてやるようにする。
また30分ほどして、明快なパン!と入るアタリを捉えて2枚目がヒット。年季の入ったベテランべらが釣れた。人相の悪い表情と黒ずんだ額、荒れてギラついた鱗が勇ましい。
その後は予定もあってやや早めに納竿したが、はたして見立て通り良くてヒットは3~4枚。ただし、スレ、バラシを回避できていれば、の話であるwwww
ともかく2枚のヘラブナを手中に収め、まる一年ぶりの冬のへらぶな釣り、それも食い渋る状況で釣果を出せてよかった。一回チャンスがあっても魚が暴れたらその後30分は動かない、というシビアさのなかだったが、無難とはいえ得意なセット釣りを選んだおかげで釣りになったようだ。