先週手痛い敗北を喫した信州方面の遠征。ヤマメ釣りたいモードに入ったまま労働の一週間を過ごす。
金曜日は職場の近くでジンギスカンと焼き肉をたらふく食べて、ストレス発散。しかし発散するようなストレスがない。職場が変わると無茶なことが減ってたいへん助かっている。ありがたい。
ただ、とにかく忙しい。忙しいけど、これは必要な休息。
いつもの益田川も考えていたが、やはりヤマメに会いたいので混雑を覚悟で荘川エリアに向かうことにした。高速を使うとめちゃくちゃ近い。そりゃ名古屋から人が殺到するわけだ。到着したらあちこちで釣り人の姿を見かけた。
ところでリリース込みで18匹なので、釣果としてはいつもどおりながらも、混雑している荘川でこれだけ釣れれば大満足だ。
釣果について
「本当にそんなに釣れるの?」と言われることが最近あったが、こんなこと嘘ついても恥ずかしいだけだし、ちゃんと「「変なコタツ記事などに惑わされることなく」」渓流釣りを学んで実践経験を積めば、多少体力があれば誰でも狙えると思う。自分だって最初は一日やって小さなイワナが3~5匹で喜んでいた。それで、よく釣れるようになると飽きた一部の人たちがモンスタートラウト狙いなどに移行していったりするのだろうと思う。一応動画も録ってあるので、それを見てもらえれば伝わると思う。
初手はその日を占う大事なプロセス
さて、到着したら9時半だ。遅い。どこから入ろうか。もしかしたらとっくに叩かれた跡かもしれない。そんな不安の中、とある里川にエントリー。付近の畑で作業をしていたじいさまから「ここでやってみ?釣れるぞ~」とありがたい助言を頂戴し、それを信じることにした。確かにいかにも出そうなポイントである。
タックルはカワセミラプソディ49Lに0.6号PE+1.2号リーダー。ボサがあり水深も浅いが、ヒットゾーンは水量があるポイントに偏ると踏んでリュウキ45Sをチョイス。色?キンキラなら何でも。
挨拶代わりにぽんぽんと
頼もう~~~!!!!うちPが来たぞ!!!


初めて入った川で釣り始めこそちょっと危ぶまれたが、じいさま助言ポイントに差し掛かると立て続けに2匹ヒット。いずれも良いイワナだ。
「そろそろヤマメが釣りたいなあ」
だんだん要求は贅沢になっていく。

水量のある払い出しを狙ってリュウキで遠距離狙撃!狙い通りカツン!とヤマメ独特の軽くも鋭い手応え。無事に本命を集中にした。
ここまで順調すぎるスタートだったので、予定していた退出ポイントを通過し、行けるところまで行くことにした。しかし、簡単というわけではない。歩きやすいが両側にボサ、そして小場所が多い。クロス気味に絡もうとすると必然的にかなりの接近戦になる。そのため、いいところをいい感じに通すには先読みしながら慎重なアプローチをしたい。アップで攻めるにもちょっと距離が足りない、というような局面も多い。平打ち系のルアーもあると心強いだろう。

2キロ弱釣り上がったところで離脱。もっと上流も釣れそうだが、イワナのほうが優勢になってきた。ヤマメ狙いならもう少し下流を攻めたほうが良さそうだと判断した。それでも結構歩いた。
次は本流を攻めて3投3匹
どこ行っても人人人。
しかたなく、短距離ながら隙間でやらせてもらう。
ルアーは飛距離と強めの流れへの相性の良さからトリコロール流芯50を選択。



なんというコンティションの良さ!!もうこれは感動しちゃったね。来てよかった。
しかしその後全然続かず。やっぱり釣り残しを運良く拾えたら、という状況のようだ。場所を変えても人がいたり、全く反応がなかったり。おまけに雨が冷たくてだんだん体が冷えてきた。カロリーをとって仕切り直しを検討。次が時間的にラストチャンス。
もうそこそこ釣れたし満足して片付けても良かったが、せっかくなのでポイントの見聞を広げてから帰ろうと思った。
忘れ去られたような小川
水深も浅い、流れが単調、コンクリートまみれ。事実上の都市河川、そんな川だ。渓流釣りの趣も何も無いちょっとした流れが最後の頼みの綱。

暫く進むと本当に見逃すような平瀬であたってきた。そこで釣りを続行することにした。
古き良き農村という感じの穏やかな流れを釣り進む。

流れが穏やかなので、瀬と流芯を中心に攻めていく。それでもリュウキ50Sはしばしば根掛かりする。そんな小さい川だ。ここぞというところでイワナがルアーをひったくる。

ヤマメのバラシが増えてきたので、フックが鈍っている。気がついたらリュウキたちはかなり塗装も剥げてフックが甘くなっている。こりゃだめだ。次までに交換しておこう。
体力の限り遊び倒したがまだまだ序の口、奥が深い荘川
5時をすぎ、歩き進めた川に時折獣の匂いや尿の匂いがするようになり、身の危険を感じてさっさと退散。雨の夕方など、クマとの遭遇確率が上がる要素しかない。時々声を張ったりして威嚇しながら川を遡行するのだが、他の釣り人を見ていても声は張らないし、鈴の音もしない。
出会ったことはないが、出会ってからでは遅い。
何事も、警戒してしすぎることはないのである。「本流だから、里川だから安全」とは全く言えない時代になってしまったことをよくよく理解しておかねばなるまい。
それでもなお魅力たっぷりの荘川。日釣り券1000円とお安い。益田川などは2000円もする。もちろん2000円払う価値はあるが、正直初心者の単独釣行で思うように釣果を出すにはポイントが限られるというのはある。益田川では巨岩や落差のある皮が多くテクニカルな釣りと一定の体力が求められるが、一方名古屋からのアクセスが良く渓相も穏やかで魚影も濃い荘川水系は初心者のエントリーに良い川と言える。
さらには、奥深い谷も多く、攻めがいがあるだろう。また出かけて、より腰を据えた釣りをしてみたい。