アユ釣りの仕掛けってなんであんなに複雑そうなんだ、と思うのは私一人だけではないはずだ。延べ竿の仕掛けとしてはかなり手が込んでいる。現代的な鮎釣り仕掛けは天井糸、水中糸、つけ糸、中ハリス、ハリスのセクションで構成されていて、それぞれに素材やシステムのバリエーションが豊富だ。
もちろん詳しい人に質問したら一発で回答が得られるのだろうが、この歳になって一から一つのジャンルの釣りを一つずつ紐解いていくという経験をぜひしたかった、それも鮎釣りという特別なジャンルで。それで、まずは完全仕掛けというてっぺんから先っちょまでコンプリートしたものを購入して使ってみることにした。
しかしこれが意外と高い。複合メタルのものは当然高価だが、フロロ水中糸でも1200円くらいする。水中糸はすこぶる細く、0.25号とかである。ちょっと油断するとすぐに絡まってしまうほど柔らかい。しかし勝手がわからないのでまずはここからスタートするしかないのだ。
はたしてその完全仕掛けとワンデーパックの錨で首尾よく野鮎を釣ることができたわけだが、やはりやっていくと水中糸が絡んだり、ハナカン仕掛けが壊れたりする。そこでまた釣具屋に行くと、「張り替え仕掛け」というものが売っている。これは完全仕掛けから天井糸を引いた部分、つまり水中糸とハナカン仕掛けがセットになったものだ。これとハナカン仕掛けのお徳用パックを購入したが、まだ技量乏しく根がかりや取り込みのもたもたでハナカン仕掛けがしばしば消耗する。ハナカン仕掛けも買うと結構高い。それに、冷静に考えれば水中糸の部分は金属糸でなければ普通に結束すればいいし、加工といえば目印を結いつけるくらいのものだ。
そこでハナカン仕掛けと水中糸は自分で作ることにした。
水中糸はどうやらアーマードが自分と相性がよさそうだ
水中糸の素材はいろいろ選択肢があるが、金属系は結束に編みつけが必要ということと、キンクができたら厄介ということでちょっとしり込み。かといってフロロは荒っぽい場所で切れるのが怖い。どうしたものかと懸案していたが、撚っていないPEラインとしてアーマードというものがあるということを知った。どうやらこれが今の自分と相性がよさそうだ、ということで鮎用品コーナーでそれを買った。しかし、ルアー用で同じ太さでも圧倒的に安価な同等製品があることを知り、すぐに乗り換えた。実際は違うのかもしれないが、とりあえずこれで満足している。
ハナカン仕掛けはとりあえずワンピースで作っていく
私の仕掛けはつけ糸を省略したワンピースだ。フロロ1.2号を45センチほど取り、そこにPE編みつけでハナカン、逆バリ、背バリを取り付ける。背バリはほとんどの場合つけている。背バリなしで錘に頼るより根がかりのリスクを抑えられるようだ。中ハリスが45センチなのは、最近おとり自体が巨大化して22センチがデフォルトなのと、やや深い瀬での根がかりからの救出可能性を残すために長めにセッティングしたつもりだ。なお、結束などの結果実際の全長は42センチくらいである。
天井糸も作っていく
天井糸がなぜあんなめんどくさいシステムになっているのか、鮎釣りを実際にやってみてようやく理解できた。水中糸がトラブルなどで切り詰められた際、天井糸の長さを変えられることで手尻を保てるということなのだ。
85のロッドに対して、1.8~2.5mの範囲で対応できるように折り返し、PEラインで編みつけていく。この編みつけが緩いと仕掛けに負荷がかかると引きずり出されて全長が変わってしまうし、固すぎても調整ができなくなるので編みつけのトルクがちょうどよくなければいけない。リリアンは購入していたが、先日硬め太めのウキ止め糸をちちわで通して、結びこぶを作ってそれをリリアンとして使ってみたが、そん色なく使えたのでしばらくこれでやってみる。
そして花形の錨バリ
これは単独で記事が書けるボリュームになると思うのでここでは簡単に書くが、手巻きの3本錨である。最初は軸に巻き付いたスレッドが段差だらけだったが、最近は面がきれいに整うようになってきた。ちなみに実釣で針がすっぽ抜けてしまったことは今のところない。ちょっと過剰なくらい巻き付け、たすきがけからの固着をしているから、簡略化できるかもしれない。
ということで、仕掛け一式を自作するようになった。この作業にはなれないと時間がかかるが、それもまた楽しい。仕掛け作りも釣りのうち、と昔から言うが、程よくいろんなパーツがあることでやることもおおく、飽きないので結構楽しめるものだ。





