先日、釣り具の衣替えの際に使いかけのヘラエサをすべて廃棄した。虫がわくし、使うより前に劣化していくからだ。シマノの船用タックルバッグいっぱいに入っていたあれこれはちょうど小さい収集袋一枚分に相当した。
未開封品で使う機会がありそうなごく一部のものは残したが、捨てることに躊躇はなかった。結果的に空いたバッグはかかり釣りで使おうと思う。
改めて、廃棄する餌袋を見ると、本当にヘラブナ釣りにはいろんな種類のえさがある。途中から絞り込みを進めていたが、結果的に使わずにあるがままだったものも少なくなく、ここまでして釣らなきゃいけないものかね、と数年前のわが身に多少引いた。
巷でブレンド商法と揶揄されるほどのどえらい種類のブレンド
8種類くらい混ぜた俺流ブレンドエサじゃないと釣れる気がしない、という人に会ったことがある。もちろんどんな釣り方をするのもその人の自由なんだが、自分はその逆に行きたいと思うようになって久しい。
それでも、釣り方によって2~3種類の麩餌を組み合わせるので、ダンゴ、バラケ、底餌、グルテンと最低4パターン、そして釣る深さや魚の量によっても調整がいるので結局トータルで12種類くらいのパターンを使い分けていた計算になる。絞ったつもりでも、年間を通してみると購入する餌の銘柄は10~14種類くらいになる。
釣行頻度が下がれば、当然在庫はだぶつく。その結果バッグの肥やしになるのだ。
ここだけの話(をインターネットに公開するw)、これを一気に廃棄するのは実に気持ちがよかった。断捨離ハイというやつかもしれない。これを書いている今はとっくに自治体の焼却炉の燃料というお役目を果たし、灰とCO2に分解されたあとだ。
そういえばヒロキューがヘラ餌の販売を休止したけど
ただでさえ、原料、加工のコストが高騰している今、あえて今からヘラエサのシェアを増やしていくには事業性が乏しい。ヒロキューの販売休止は残念だという声は周りでもよく聞いたが、事業としては仕方ないことだと思う。実際、量販店でヒロキューのヘラエサを置くスペースが設けられているケースは少なくとも私の周りにはあまりなく、入手性の低さゆえになかなかまとまった量を入手できずにいた。これも残念なことだった。入手性が高ければもっと使用する機会も多かったはずだ。過去記事でも「みやび」の使いやすさを何度も絶賛しているとおりだ。
苦手意識に苛まれていた両だんご釣りを再び楽しいと思わせてくれた「みやび」には本当に感謝している。
このブログで過去に触れているように、設計思想が明確で使いやすいエサがそろっていたことは間違いない。だからひだ池で購入できる時はできるだけそうするようにしていた。釣り具のシェアを握るには、入手の容易さという要素は大きく影響するのだなあと思ったものだ。
結局、事実上ヘラエサのシェアをほとんど単独メーカーが握る形になった。
近年のマルキューの新製品攻勢は実に正しく、競合のいいところを意識した製品を次々に送り込んできた。繰り返すが、マーケティング理論としては実に正しい。リーディングカンパニーは追随してくる競合に対してフルラインナップをぶつけていくのが定石だからだ。
そして休止の判断をしたヒロキューもまた正しい。先細っていく中で販路を拡大するのに掛かるあらゆるコストに見合わないのだろう。仕方ないのである。
しつこく書いておかないと誤解する人がいるだろうから繰り返すが、残念な話である。復活はあるのだろうか。
どっちにしても、なんだかさみしい、つまらない、という気分ではある。
釣友たちから最近の状況などを話題に聞くことがあるんだけど
最後にへらぶな釣りをしてから半年くらい経過しているが、数人の仲間からちょくちょくどこの池がどうとか、大会がどうとか、そういう話を聞くので、そういう状況ならこういう釣り方がいいんじゃないかなあとか、そういった話はする。
するんだけど、自分では全くやっていないのである。これでは引退した老害しぐさにほかならないw
深まる秋の中、穏やかな太陽の下でのんびりと野釣りなんてのは私が一番好きなへらぶな釣りなので、時間があればやるかもしれないけどね。両だんごの底釣りとかが効く間にやっておきたいなと思うが、忙しくてなかなかそうもいかないかな。





