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カメジャコの探り釣り、合わせのタイミング

カメジャコという、干潟特有のエサがある。特にこの名古屋界隈では好んで使われる。一匹40〜50円くらいなので、高いエサだと思われがち。しかし私はこのカメジャコこそ、夜の前打ち探り釣りで手堅くサイズのいい魚を引き寄せると思っている。

筆者は日没から釣行することが多いので、一般的な昼の前打ちとはアプローチが違うことに留意されたい。

エサ屋によってサイズも色味も活きも違う

カメジャコを安定して取り扱っている釣具店はある程度限られる。やはり、回転のいい店で買うのがいいと思う。今のところ、名古屋近辺では釣り場から近いのもあり、エサ竜さんのものが一番コンディションがいいと感じている。飴色の硬い殻と、数時間経っても全然バテない体力、そしてボリューム感。最初から瀕死のヒョロい個体ではイマイチ自信が持てないし、餌取りに弱い。

10匹で400円はむしろ安いのではないかという話

そりゃ、昼間のカニエサや、イガイならもっと安上がりだけど、夜にカニやイガイではなかなか難しい。少なくとも自分は夜に釣れたことがない。餌取りの濃さにもよるが、時合いとポイントが間違っていなければ、2時間程度の名古屋港の釣りなら10匹でもこなせたりする。プレッシャーがなく、いいポイントを攻められるなら、往々にしてそのポイントで一番でかい魚から食いつくもの。仕事上がりのチョイ釣りで尺以上のキビレやらセイゴやらがいくらか釣れれば個人的には満足してしまうし、40オーバーのチャンスだって充分ある。

とにかく、虫餌よりサイズが揃いやすい。下手すると餌取りシーズンに青虫をひたすらかじられ続け忍耐強く本命に出会うまで打ち続けるよりコスパがいい可能性すらある。もちろん、食いが立っているなら青虫一杯でもっとたくさん釣れる状況もあるけど、切り身にできるサイズを狙うならカメジャコが欲しい。

晩秋のチビセイゴが湧きまくる時期は厳しいが、打ち返しの釣りなので思ったよりエサは長持ちする。

食い込みの良さではストロー虫という手もあるが、これもコスト感は同じくらい。しかし小さい魚に餌をとられやすいように思う。落とし込みのあたりとか、へちを探るならストロー虫の方がいいかもしれない。

ちなみに、筆者はしっかり釣りをすると決めた日はカメジャコ20匹か、カメジャコ10匹と青虫ハーフの組み合わせで購入することが多い。ボケは前打ちで振り回すのに向いてない。

カメジャコの合わせが難しい

カメジャコ自体からほんのり甘い匂いがすることがある。脚のカサカサした音の波動とか匂いが強く魚にアピールすると考えている。魚の活性が低すぎなければ、打ち込んで20秒くらい待ってもアタリが出る。もともとブッコミ釣りでよく使われるエサなので、餌取りさえ静かなら待つのもいい。

ようやくアタリが出たとしても、魚の重みがロッドに乗るまで待たなくてはならない。ココン!と穂先がもたれても、ややテンションを緩めつつ、水中で魚が今長いカメジャコのボディをどこまで食ったかを必死にイメージして我慢する。違和感を与えたら離してしまう。エサの単価が高いから、慎重に。

だいたいセイゴやマダカならしばらくすれば向こう合わせで魚の重みがロッドに伝わるはずなのでそこで合わせてやればいい。キビレも比較的わかりやすく竿を絞る。問題はチヌ。居喰いすればアタリは伝わらない。特に夜はわかりにくい。この駆け引きもゲーム性が高くて面白いところ。

カニの前打ちとは違い、ゴツゴツときても我慢してもたれたままになったり魚が咥え込んで走るまで待つ必要がある。ブッコミなら放置でいいけど、前打ちさぐりなら流されたり、根がかりしたりしやすいので、丁寧に訊き合わせをしていきたい。

ヒット率をあげるハリ

早めにハリに乗せたいので、筆者は出来るだけ軸長で懐の広いボケ専用6号やマダイコウジ、在庫がなければ丸セイゴの14号などを使うことが多い。カメジャコではあまりチヌ針は使わない。丸呑みされた時めんどくさいからだ。それで意識的にカメジャコのボディの前の方にハリ先を出すようにする。ほんの3ミリ程度の差もバカにできないのではなかろうか。

大きいエサにビビらず豪快に行こう

ある程度大きいエサを使うのだから、大きいハリを使うことで強気の勝負ができる。まずはでっかいごちそうが転がってきたよという、例えば分厚いステーキを見せつけるようなもの。やる気のある魚に大きなエサを見せるプレゼンテーションがカメジャコエサの探り釣りのキモだと考えている。

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