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ダイワのヘラ竿を購入している理由

界隈でおなじみの釣友「淡水マイスター」を擁するニシグロ(イシグロ西春店、勝手にそう呼んでいる。ちなみに名東引山店はヒキグロ)で、小一時間真剣に悩んだ。

HERA X か、HERA Sのどっちを買おうか。。。。Xはチョーチン釣りに適した「操作性が良いながらも曲がって受け止めるパワーロッド」。Sは「軽量設計で競技に特化した硬調先調子ロッド」。価格は7000円前後、Sのほうが高い。迷う理由が値段なら、買え、というオタク経済理論にのっとり、S10を買った。結論から言うとめっちゃいい買い物だった。

私が今所有しているヘラ竿のほとんどはダイワ製である。今回は自分の購入計画を紹介しながら、その理由について述べたい。

ダイワロッド購入計画

まず、野良で釣りをしていたころには陽舟8、9、16尺、そして月光柔10尺を持っていた。ここに月光12、16尺が増え、ちょっと前にS8を購入した。最も出番が多く、シビアな状況でも使うであろう8尺を軽量で競技志向のHERA Sにしたのだ。実際、硬調先調子といいつつ、魚をかけると大正義「株理論」によってしっかり胴に乗せて受け止められる安心感がある。がちがちなのではなく、適切にパワー分散ができる釣り味の良い竿で、大変気に入った。

次に検討するのは、7尺、柔では釣りにくいシチュエーションに対応するべく10尺、そしてチョーチンで微妙な差を埋めるための9尺。今持っているものと、近いうちに購入したいものを表にまとめてみた。本当に理想を言うならもっと使ってみたい竿はあるけど。

7尺8尺9尺10尺12尺16尺18尺
所持頂き物竹竿「剛正」S
陽舟
陽舟月光柔
S
月光月光
購入予定S
月光柔
XX

ここに挙げていないいくつかの竿は二軍ファームにいるが、お恥ずかしい話私が所持している竿はこのくらいしかないのである。まだまだ本格的にこの世界に入って2年生。何かと不安定なご時世、収入も限られているので、限られたリソースの中で戦略的に武器を調達するしかない。

上の表では10尺のSを購入したことになるわけだが、これを最後までXと迷ったのであった。Xの9尺はもう無条件でほしい竿である。8尺と10尺の間を埋める釣りとして最も出場機会があるのはおそらくチョーチン釣りである。1尺の差がシビアに出るよね、という釣りだ。だからこそ、9尺はチョーチンに最適化されたXが(自分のラインナップ上の都合では)いい。ちなみに18尺のXというのは余裕があるときに買えばいいと思うので優先順位は低い。自分の釣り方や釣り場での出番を考えたら月光で十分かなという気もする。

なぜダイワなのか

自分としては釣り具メーカーに特にこだわりや縛りがあるわけではない。気に入ったら買う。だから手袋はシマノだし、ハリもがまかつとオーナーそれぞれ持っている。しかし竿に限っては新規に購入するのはダイワばかりである。これにはそれなりに理由がある。しかし、決してほかのメーカーが嫌いとか、低く評価しているということではない。

まず、ダイワの販売戦略がへらぶな釣りをリスタートした自分にとってちょうどマッチしたからというのが最大の理由である。まんまとその入り口にネギをしょって立ち入った次第である。エントリーモデルとしてダイワでは陽舟、シマノではかすみがあるが、その上に行くと天峰総塗をいったん挟んで、月光シリーズと景仙桔梗が同価格帯で並ぶ。最近では風切が入るか。で、この月光シリーズが実に自分にとってドンピシャの存在である。比較的リーズナブルな価格にて硬、中、軟の中から選べる、というコンセプトがぐっと来た。

少なくとも昨年の時点でのシマノのラインナップを見ると、今からぼちぼち買っていこうかなと思った時の選択肢がダイワに比べて少ないというか、リーズナブル価格帯は展開を絞り、ミドルアッパークラス以上にラインナップを集めていたため、中期的な購入計画を立てるにはちょっと気が引けたのが本音だ。ダイワの場合、XとかSあたりならいずれほしくなるだろうけど、まず月光シリーズでバリエーション展開して、しかるのちにその上のグレードを必要性に応じて揃えようと考えた。

それに、ダイワの製品ラインナップはよく整理されていてコンセプトがわかりやすいため、計画が立てやすい。

予算さえ許すなら兆とか玄むくとか凛刀とか皆空とか獅子吼とかも使ってみたいけどな!ははは!ないもんはないんじゃ!ははは!

HERA S 買ってよかったなあ

今年、最重要な竿と自分の中で位置づけている8尺と10尺をHERA Sにアップグレードした。管理釣り場や市民池でもっとも出番の多い長さである。そしてその間を埋める9尺にX、さらにタイトなセット釣りやチョーチン釣りを想定した7尺にSと柔を購入すれば、とりあえず第1次ヘラ竿拡張計画は完了、という具合だ。

実際、Sは使い勝手がすこぶるよく、使っていて楽しい竿だ。競技志向の設計というから、味気ない竿なのではないかと思っていたが、使ってみると大正義株理論(2回目)が生み出す官能的な釣り味とパワー、そして振り込みのしやすさ、軽さが釣りを快適にしてくれる。スタイリングは自分の中でも同時に相反する感想があり、シルバー塗装がなんだかおもちゃみたいだなあと一瞬感じる一方で、結局そのシャープな風合いは気に入っている。現代的にデザインされた玉口のダイワのロゴ入りのブラック塗装、手にやさしく握りやすいグリップ、あとはこれが数年たってもかっこいいという印象でいられるのかどうか、だろう。

ちなみに実用上の不満点はほぼない。60センチのコイがかかっても落ち着いて対処できる程度にはパワーも申し分ない。

浅ダナはもちろん、チョーチン釣りにおいてもその操作性の高さは大きな武器になる。同社の月光と比較しても、より微妙で繊細なたて誘いを無理なくできるので、一日を通しての疲労には差が出ると思う。

さあ、今年も半分が過ぎるけど、夏から秋はどんな釣りができるかな。

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