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知らない人に情報を根掘り葉掘り聞くけど手土産なし。いいのかそれで

釣りというのは、目の前の魚を釣る技術も大事だが何より情報が物を言うことはジャンルを問わず、である。例えば渓流釣りやルアー釣りではポイントは基本的に秘匿される。もはや周知されている有名ポイントや管理釣り場などはさておき、へらぶなで言うところの野釣り場、海釣りで言うところの竿抜けポイントなんかは暴露すべきではないというのが大方の見方ではないだろうか。

表に出ないから、情報なのである

価値ある情報は何でもググれば出てくるかと言うと、そうでもない。釣りに限らず、仕事のノウハウやらなんやら、貴重な情報というのはごく一部の人間同士にしか共有されないものである。仕事の情報を聞き出したり、教わりに行くときはどうすべき?そりゃもう、手土産が必要だろう。代わりに差し出すべきはトレードに値する情報なり、金銭、物品、とにかく相手にも誠意として何かを差し出すのが礼儀というものだ。それが無理ならひたすら誠意と熱意でゴリ押しするしかないこともあるにはあるが、その一手しかない人間は相手にされなくなるのは当然だろうw

情報をたくさん持っている人はそれなりに苦労している

有益な情報は表には出ない。ただでは手に入らない。丁寧に聞き出したり、懐柔したり、足で稼いだり、色々苦労と時間をかけているものである。とはいえ人間は基本的に親切なので、同好の士となれば案外ポロッと話してしまうこともある。しかしこれに甘えてはならない。少なからず、相手は「無条件で与えた」のだ。お金と時間と足と仲間でもって得られた情報をだ。こんなにありがたいことがあるだろうか。

私は立場的に、業界に関する情報やひょんなことから誰かから聞き出したような情報を先に手に入れることがある。たとえばなんちゃら池の新ベラ放流とかがわかりやすいだろうか。知り合いからいつ放流するの?と訊かれても、公式から情報をリリースするまでは一切答えない。それが守秘義務というものだからだ。「公式からリリースされるのを待って下さい」としか答えない。

かかり釣りでも、「こういうときはこうする」という具体的なテクニックを聞く機会が多いが、「でもこれはよそでは喋らないでね。動画でも出さないで」と釘を差されるものだ。当然である。それは気が遠くなるような試行錯誤と投資の末に得られたテクニックだからだ。

他にも業界のことでいろいろな伝聞や情報を知ることがあるが、それを見聞きするのは(たぶん)それなりに信頼されているからであり、ここから勝手にペラペラ喋るのはその信頼に対する裏切りになってしまう。だから、全て知っていても噂話や推測の話題に対して「へーそうなんっすね~」などと相槌を打つにとどめておくことは結構多い。その場での話題が事実と間違っていても、だ。

釣りの情報についても同じだろう。どこの場所に何がいて、どうやって釣るのか、なんて情報はメディアに出るような大場所ならともかく、小場所なら基本的に秘密である。知り合いには教えても、他人には教えない。そういうものだ。

見ず知らずの人に根掘り葉掘り聞くのは失礼だよね

ストレートに書くが、これがわからないようでは重要な情報を握っていい人だと思われることはない。したがって相手に不快な思いをさせるのと引き換えに少々の情報を引き出せるか、あるいは拒絶されるかのどちらかである。

聞き方一つで結果も変わるというものだ。信頼に値する人だと評価されなければ聞き出せるものも聞き出せない。それに多少でも話を聞いてくれたらお礼するのが最低限の礼儀というものではないか。何も教えてくれなかったとしてもだ。そんなに知りたいなら自分がやってみればいいのだ。

釣り人は同業者に対して信義・信頼という責任を背負っている

釣り人は要するに狩りをする人である。仲間とそれ以外では当然対応も違ってくるものだ。同業者だから親切にしようというのはあっても、超えてはいけない一線を持っているのが自然だ。そして釣り歴が長くなり、仲間が増えていけば、その仲間全体の印象を背負うことになる。

もし貴重な情報を得られたなら、そのことに感謝する気持ちを忘れないようにしたい。

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