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冬チヌの皮霜造り

先日浜名湖で釣った若いクロダイをさばいてみたところ、臭みをほとんど感じずこれはいけそうだと判断して一つ目の料理に取り掛かった。

なにしろ、刺身という調理は歩留まりが悪い

刺身に造ると、どうしても三枚おろし、皮引き、魚種によっては臭みゆえにハラスの切除とどうしても歩留まりが悪いものである。若い白身魚で臭みのないものはぜひ、皮霜造りでいただきたい。皮目にうまみのつまった魚なので、より深くその魚の持ち味を楽しめるのだ。

これがその時のチヌ。いい感じに太ってて魚体も美しい。サイズもちょうど手ごろだ。

では早速作ってみよう

  1. 普通に三枚におろす。今回は腹に臭みが感じられなかったので腹身も使うので丁寧にそぎ取る。
  2. 皮は引かずにそのままサクに取り、小骨と血合いの部分を5ミリ幅くらいにうすくカットし上身と腹身を分離する。(カットしたところはアラ煮にする)
  3. お湯を沸かす。しっかり沸騰させること。でないと、生臭く仕上がってしまう。
  4. 皮目を上にしてサクをよく拭いたまな板に置き、キッチンペーパーなどで表面を覆う。
  5. 熱湯をまんべんなくかける。全体にいきわたったら皮が収縮するので身が反り返る。
  6. すぐに冷水でサクを冷やす。
  7. よく水気をぬぐい、7ミリ幅くらいの切り身に造る。

好みはあるが、身がうっすら白濁する部分があっても十分だ。ちなみに、もし臭みを感じる身だったら、皮はひいて薄切りにし、しゃぶしゃぶにするといい。表面を熱湯で洗い、臭み成分を飛ばす効果がある。さばいてみて判断する。それでも臭そうだったら中華風空揚げとかエスニックな料理にしてニンニクとかめっちゃ使う。

味付けはぜひ、ポン酢でいただきたい

ワサビ醤油でもいいが、淡白な白身にはポン酢が合う。ゆずで香り付けしてもいいだろう。身は比較的柔らかい魚だが、皮目がコリコリしていていいアクセントになる。浜名湖で釣った冬チヌの実際のお味であるが、どこに出しても恥ずかしくないうまさだった。余ったらこぶ締めにしてもよかったが、一気に平らげてしまった。

冬場に名古屋港周辺で釣れたものに関しては、皮を取ってしゃぶしゃぶがいい。食べているものの影響を受けやすい余分な脂を落としてしまったほうがうまい。

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