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敦賀のボート釣りをやってみよう

敦賀湾のレンタル手こぎボートによる五目釣り、これは手軽にクーラー満載のお土産をゲットするチャンスが有り、また釣れる魚もアジ、グレ、キス、メバル、キジハタなどをコンスタントに楽しめる。さらにチヌやグレ、ヒラメ、マゴチ、サゴシなんかも状況次第で狙える。砂地と岩場を行ったり来たりしながら釣りこんでいけばきっと楽しい一日を楽しめるだろう。ただし、真夏はしんどくて手こぎボートも早朝のみの勝負になる。意気込んで色々餌と仕掛けを用意しても、オールをこいではアンカーを下ろし、またアンカーを上げてはこぎ、で、直射日光で消耗するエネルギーが半端ない。確かに真夏の敦賀湾の美しさは特筆モノであるが、できれば秋分の日前後からの秋シーズンをおすすめしたい。

 

ボート釣りの何が楽しいか

自然の中で人為的ストレスから開放され、魚がよく釣れて、そして安い

そりゃもう、貴重な休日を過ごすのに、人だらけでポイントに入れなかったり、バカみたいにエギをボチャンボチャンやってるのがラインを塞いでくるのが隣に入ってくるとか、そういうストレスが一切ない上に、釣れる魚のサイズもワンランク上、誰にも邪魔されず自分の釣りと丸一日向き合い、連れと楽しく過ごせる、最高じゃないですか。

さらに、大抵の敦賀地域のレンタル手こぎボートは二人乗りの相場が2000円~2500円だ。これを二人で割ると、せっかく出かけるのに乗らない理由がない、位の勢いだと思う。たしかに海のボート、と聞くとちょっと怖いかもしれないが、敦賀湾内は流れもゆるく、波もあまりないので、例えば入鹿池のワカサギボート釣りをやったことがある人なら余裕だと思う。ただし、風には気をつけよう。

 

初秋からのボート釣りにおすすめな釣り物

正直選びきれないほど多彩なターゲットがいる。主なタックルと釣法ごとに分類してみた。

サビキ釣り・ビシ釣りのターゲット

アジ、グレ、真鯛、メバル(中盤以降)

虫エサの流し釣りのターゲット

キス、メゴチ、マゴチ、カサゴ、マハタ、キジハタ

活餌の胴突き釣りのターゲット

メバル、カサゴ、キジハタ

ジギングのターゲット

シーバス、ヒラメ、マゴチ、キジハタ、サゴシ

その他アオリイカ、チヌ、グレ、マトウダイ、カワハギ、ウマヅラハギなども狙える。

目移りしてしまうほどに多彩なターゲットをどうやって選ぶか、いや、選びきれない!

 

準備するタックル

おすすめなのは、柔らかめの短竿とタイラバロッドもしくはジギングロッド2本のスタイルだ

私はまず鉄板の釣り物としてアジ狙いとしている。沈み根のある沖のポイントまで漕ぎ出してサビキをやれば、20センチ以上のアジが鈴なりに釣れる。これ一本で一日を通す人もいるが、さすがにおそらくあのアジの群れは根についていると思うが回遊魚であるため、必ず釣れるとは限らない。それで、もう一つの有力で手堅いのはキス狙いの天秤仕掛けだ。これはシーズン中であればたいてい間違いなくそれなりの釣果が出る。これは当然アジとキスではポイントが異なるため、サビキ釣りとキス狙いは同時にできない。というか、そもそもどちらも忙しい釣りなので片手間に2本も竿を出すということはできない。

そこで考え方は2つに分かれる。

一日を通してアジ狙い、キス狙いのリレーで終了する計画なら、それぞれの仕掛けに対応した竿を用意してその2本で通せばよい。問題は欲張りおじさんのためのセッティングである。まず、さっきも書いたとおり、アジとキスは釣り場が違うしどちらも忙しい釣りだから同時に竿を出すのは無駄が多い。なので、1本の竿でポイントごとに仕掛けを付け替えながらリレーすればよい。では残りの一本、これをどうするか。

それも2つくらいの考え方に分かれる。釣った小アジやピンギスを餌にしてコチやヒラメを狙うためのちょい硬めのロッド、もう一つのパターンはジギングもしくはタイラバ。タイラバロッドというのは、比較的柔らかい調子なので食い込みも良く、ガチガチのジギングには向かないが直下にワームを落としたりゆるいジャークのジギングをしたりするには問題ない。エギだって使える。正直そんなに派手にダートさせ続けなくてもイカは乗ってくる。そういう特性の竿なので、もちろんエサ釣りに使ってもいい。あるいはもっとスパルタンなあなたはジギングロッド。キジハタを釣りつつサゴシの回遊に相応するならこれだ。

基本的に手こぎボートは2人で釣りをしたい。そのため、3本持ち込むと場所が狭くて大変なので、あまりおすすめしない。したがってガチガチのジギングロッドを持ち込むということは、残り一本の竿でその他五目釣りをこなすことになる。なんせジギングロッドで他の釣りをしてもガンガンあたりを弾いてしまって釣りが難しい。ちなみにジグは40グラム~60グラムくらいでいいだろう。

 

その他用意しておきたい道具

竿関係

竿受けがあると釣りがしやすい。餌付けや、食事をしながらあたりを待つような、ちょっとしたところで快適さが違ってくる。ただ、万力をあまり強く占めすぎるとボートにダメージが入るので、万力タイプのものは当て木をするなどして工夫してほしい。

そしてもう一つ。使っていない竿は非常にじゃまになる。ただボートの脇に立てかけておくと破損するリスクも有る。できるだけロッドホルダーも持参してほしい。ルアー向けの、タックルボックスとロッドキーパーが一体になった製品がこの頃発売されているが、私はホームセンターで購入した荷物かごに塩ビパイプで作ったロッドホルダーをくくりつけたものを持ち込んでいる。かごには釣具や小物、竿受けなどの荷物を入れて運べるし、釣りをしているときもゴミなどをまとめてしまえるし、水を浴びても後でさっと洗えばいいので重宝している。詳しくは以前書いたこの記事を参照されたい。

その他

バケツはロープ付きのものを少なくとも1つは用意しよう。その他、コマセを入れるバッカン、魚の針はずしをするためのトレイもしくはバッカンがあると便利だ。

クーラーボックスは基本小物の収納と飲み物、弁当の収納に使う。いざというときはないよりはマシ程度には浮き輪代わりになる。

スカリも用意しておくといい。いちいちクーラーボックスを開けると冷気が逃げてしまうし、かといってバケツに魚を入れっぱなしではとても良い持ち帰り方とは言えない。イカダ釣りや防波堤の釣りでも長く使える道具なので、スカリはぜひ用意しておくことをおすすめする。それに、クーラーに入り切らないような魚がつれても持ち帰れる。帰港してから切り身にして収納するなり、別のクーラーにしまうなりすればよい。サビキ釣りで釣れた良型アジもスカリに入れるのにちょうどいい。帰る前に手際よく活け〆してやればいい。網目は大きめなので、キスなどの小物入れられない。キスなどは5匹釣るごとにクーラーにしまう、という感じでいいだろう。

そしてロープ。何かと必要になる可能性はある。20m位は持っておこう。

パラシュートアンカーも、キスを狙ってゆっくりボートを流していきたい、という人にはあると便利だ。ただし、アンカーの上げ下ろしが苦にならない脳筋派ならそんなもんなくても気合で乗り切れる。

水分やカロリーも忘れてはならない。秋でも一人最低2リットル程度、ポカリとお茶などを用意しよう。弁当の他にお菓子なども持っていきたい。思いの外体力を消耗する。

ずいぶん荷物が多いような気がするが、快適に過ごす準備は大事だ。一日の疲れと釣果が大きく違ってくる。逆に言えば、普段から海釣りをやっているような人ならバケツやバッカンはすでに持っていると思うので、ロッドホルダーとスカリがあればもう万全と言える。

予約をしよう

昔ほどではないと言え、ボートを飛び込みで借りようとしても空いていない、ということは十分ありうる。事前に民宿に電話して予約しておこう。出船予定時間、帰着時間も同時に伝えて、乗船人数、借りるライフジャケットの数、弁当手配の有無を尋ね、注意事項、禁止事項も確認しておく。ついでに、状況や餌なども聞いておくといいだろう。

電話するのは、夕方など民宿が忙しい時間や早朝に備えてお休みになる時間は避けよう。

 

ボートの準備と片づけはセルフサービス

ボートはたいてい舟屋や浜辺にスタックしておいてある。オールやアンカーも各自で積み込み、二人でボートを波打ち際まで運ぶ。浜を引きずることがないように気をつけよう。波打ち際までボートを運んだら、流されないように一人がボートをロープで捕まえたままもうひとりが乗り込む。このときふくらはぎくらいまでは濡れるので塗れてもいい格好、もしくはブーツを履いておこう。そして荷物を手渡しで積み込み、最後に陸にいた人が乗り込む。

片付けも、丁寧に行う。波打ち際まで来たらまず一人が降りて、荷物を下ろす。ボートは浜辺にまずおいて、船内に残ったゴミや餌、行方不明になっていた魚などを回収し、船底に溜まった汚れたコマセ風味の海水をバケツできれいに流しておく。この作業をするので、あまり波打ち際から離してしまうと面倒だ。

しかるのちに、元あった場所まで戻し、オールやアンカーも整頓しておく。民宿によっては、片付けさえちゃんとやっといてくれたらあとは勝手に帰っていいよ~、というところもあるにはあるが、一応帰着の報告はしてから帰ろう。釣果報告を求められることもあると思うが、実名公開の是非も含めて各自で対応しよう。くれぐれもゴミや捌いた内蔵などは残さないように。

言うまでもないが、装備や体についた砂やコマセをしっかり洗い流してから帰ろう。

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