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師匠と相棒と浜名湖 チヌ狙いダンゴ釣り

そういえば今年は師匠とまだ春先に1度しか会っていない。にもかかわらず定期的に釣果自慢が送られてくる。私がドブフカセを研究している間はやや不調だったもののチヌが釣れ始めたと言う。これは勝負どころだ。

「おい相棒、今度浜名湖行こうぜ」
「おk」
「3時過ぎ出発厳守な」
「おk」
「師匠も来るから楽しみだぜ」
「おk」

「おはよーさん、家でうんこしてたら4時になってしもたわ」
「…」

未明に到着、良いポイント確保

相棒は高校の同級生で、今でも時々同級生の集まりで遊ぶ仲だが、だいたい複数名で会うのでそういうときはいじられ要員でありかれこれその美味しいポジションを20年維持している。したがって二人でゆっくり話す機会というのはこれまでありそうでなかったのである。釣りに一緒に行くようになってから最近見かけたふざけたAVの話から生きる意味などクソ重たいことまでいろんなことを話す。釣りって魚釣りをしているときだけじゃなくて、こういう時間もまた貴重だと思うんですよ。マジライフオブクオリティアガるよね。

そしたらあっという間に浜名湖に到着である。一人だと長い道のりなのだが。

ダンゴの仕込み

釣座を確保して、ダンゴの用意を頼む。とはいえ水加減はまだマニュアル化していないのでやってもらうのは素材の撹拌とオキアミのスライスという下準備である。米ぬか、コーンだんごチヌ、押し麦、混ぜ物はオキアミと激荒だ。

あとで確認するとバッカンの底は混ざっていなかった。まだまだ甘いな、すまん、とやりとりしながら手直し。

しかし竿、仕掛けの準備は随分慣れてきていて、特にフォローしなくても釣りを始めることができるようになった。一連の動作もだんだん無駄がなくなってきて様になっている。

小潮の満潮からスタート

あまり潮が動いていない。ウェルカムカサゴジェットストリームアタックもなく、ゴンズイがお出迎えだ。ゴンズイは穂先を緩慢にクイクイっと叩くあたりを出す。

また当分ゴンズイだらけかと落胆していると相棒が竿を絞っている。海面を注視すると銀色の平たい魚体が浮いてくる。おおお、やった!チヌではないが、ヘダイだ。食うこと考えるならヘダイのほうがナイスである。手のひらサイズの可愛い魚だが煮付けや塩焼きでちょうどよい。本人曰く、「穂先を引っ張っていくアタリだった」。

南の魚って感じの風体

程なくしてこちらにもヘダイがヒット。エサはオキアミだ。潮もあまり動かず、お土産確保が厳しくなることを予測してヘダイを集中的に狙うことにした。

リビング天ぷら

ヘダイの群れが足元に釘付けにできたようで、時々釣れてくる。引き味はさすがタイの一味、小さくてもパワフルで面白い。

さらにヘダイを掛けていると、師匠が重役出勤で登場だ。

「よう久しぶり。ヘダイか、ちっせーなあ~そんなの釣るんだ」
などとおとなげなくマウンティングを取りながら準備に取り掛かる師匠。満員御礼の釣り場も、隣のサビキ師が帰宅して奇跡的にひとり入れるスペースができていたのだ。
すかさず
「そういうのは釣ってから言わないと。でも師匠だからやっぱりバッチリ釣るんだろうなー」
とやり返す。

「ゲホッゲホッ、うううう~~~っ、うえええええぁぁ~~~っ!風邪3週間治らねえんだよ、タバコ吸うとまた咳が出るし喉痛くなるんだよな」
「釣りもタバコも休めばいいのに…」
「釣りは1週間休んだけど先週も来たよ。ちょっと休むと行きたくてストレス溜まることない?」
「さすがに1週間程度では…」
まあ毎週ここで釣りしたくなるくらいには魅力的な場所なんだけどね、いつまでも元気で一緒に釣りをしたいのでご自愛いただきたいところ、などとこっそりデレてみる。

3人並んでチヌを釣るはずだった

3人並んで釣りを始めたところで、自分にチンタだがチヌがヒット。

「あらあら、小さいけどチヌはチヌだわ、こりゃ幸先が良いね」

しかしあとが続かない。ゴンズイが続いて、一つ大きい魚があたったと思ったらボラ。

食べて美味しいボラだと思うが面倒なのでリリース

青臭いことは青臭いが、ドブフカセで釣れるボラのようなゲオスミン臭は感じないし、食べたらきっと美味しいのだろうが、万一ハズレを引いた場合家でさばくのがしんどいのでちょっとまよったがリリースした。

師匠はデカ目のアイゴらしき魚をバラす。

当たらないというか、そもそも潮が動かない

昼から下げ潮で3時半頃から楽しい楽しいチヌタイムと予想していたものの全くといっていいほど潮が動かない。それでアタリもない。近くのサビキ軍団が撒くアミエビに良型グレが時折浮いてくるのを恨めしい気持ちで見ているうちにすっかり夕方になってしまった。

ようやく底潮が動いている感じがしてきて、サナギに対して焦らすようなあたりが出始める。3人集中して穂先を凝視するも、たまに自分にヘダイが釣れるくらいで、チヌは一人もヒットさせられなかった。ラスト1時間位になると小さいヘダイを釣っているのを笑っていた師匠が一切喋らなくなる。

「師匠今日なんか釣れましたっけ?」
「…」
「ねえ、なんか釣れました?」
「…」

だんだん穂先が見えなくなるくらい暗くなり、師匠も
「もう穂先が見えないからラスト!」

結局それから20分くらい釣ってんの。で、3人共釣れなくて終了。潮が動かなさすぎて手の打ちようがなかった。昼からは寒いし、釣れないしで他のお客さんも殆ど帰ってしまって、夕方には随分寂しい釣り公園になっていた。

フナ釣りを思い出す

相棒がヘダイを2枚。残りは私だ。一枚だけチンタが混じっているので探してみてね!小さいけど激渋だったし、ヘダイの美味しさを確認したくて持ち帰り。

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