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【コラム】謎のマインドブロックを壊して欲望に忠実になりてえ~

Twitterにも書いたのだが、止まっている超高級車を指さして「あんなん乗りたいなあと思わないか?」と聞かれて返答に窮すというか、リアクションが取れなかったことがあった。正直そういう車に興味はないが、問題はそれではなく、おそらく1000万円以上するその車を所有するイメージが全くわかなかったことにある。

自分は子供のころから親に必要以上に厳しくコントロールされ、不自然なまでにリスクコントロールを要求された。その積み重ねの結果どうなったかというと、自分を世間にプロデュースする能力、世間や人を信頼してその懐に飛び込む能力が欠如し劣等感だらけの自信のない男が出来上がった。親を信頼できないと、他人を信頼するのは難しい。若いころは自分に接近してくる女性もいたが、そのほとんどを「これは何かの罠だ、そんなうまい話があるわけない」と処理してしまった。今思えばどう考えても非合理的な判断である。

とはいえ、トラウマや環境のせいにしていてはそこで終わってしまう。周回遅れであれ乗り越えるしかない。

知人にいつも不思議を通り越して気持ち悪がられるのは、私の自己肯定感の低さである。もちろんそれに気づいてからは修正を試みている。今はその途上にある。

多分今の自分は本来の自分のポテンシャルから言ってまだまだ本領を発揮できていない。だからいろいろ学びなおしている。顧客の予算配分の最適化の裏付けのために微分を勉強したりもしている。ちなみに「なんでこんなかんたんなこともできないんだ」と連日夜遅くまで詰められ数学が死ぬほど嫌いになっていたが、この年になってようやく必要に応じて勉強する気になった。

ところで知識をベースに仕事をする職業というのは、ある程度の経験年数が必要である。アラフォーになった自分はようやく加速していくタイミングに入ったという感じだろう。このごろ「あなたの技術と知恵を買いたい」という大変ありがたいオファーが増えてきた。

さて、ウェブマーケターはそこらじゅうにいるようで、案外目の行き届くところにいないというか、中小企業から見て彼らと自然発生的に接点を持つ機会は少ないのだということがわかってきた。しかしながら、連日インチキSEO屋とか暴利ウェブ広告代理店のしつこい電話営業を受けていて、そういう業界に対しての不信感はかなりあるのではないだろうか。

そこで自分は自分なりに考えてポジション取りして競合とパイを取り合うようなことがほとんどない仕事スタイルをとっている。紹介や知人の依頼での案件がほとんどすべてであり、営業活動はほとんどというかブログ以外全くやっていない。ある意味、うまいことやっている。一事が万事、そういう搦め手ポジションを作っているような状態だ。そのやり方自体はスモールビジネスの戦略としては正しい方法の一つだと思うし、その環境であれば自己肯定感は育ちやすい。保育器状態かもしれないが。

その反面、多数で一つの指標を競い合うという環境にめっぽう弱くなってしまった。それに気づいたのは、例会での自分の平均成績である。例会で人に会うのは楽しいのだが、釣りを心底楽しめているかというとそうではなくなっている。人より釣れるかどうかは相対的な結果なのであまり興味はないが、みんな同じ環境で釣りをして釣果が伸びず伸ばそうともせず、では有意義な釣りとは言えない。本来もっと釣れるはずなのに、とよく言われる。自分でもそう思う。たぶん自分はもっと釣れるだけの知識や思考力を持っている。ではなぜ?

実はこれは自分にとって非常に根深い問題である。冒頭の高級車のくだりと、例会で意識も釣果も低迷しているのも、根っこは同じだ。うまくいっている自分をイメージできないのだ。イメージできないから、ゴール設定ができず、向かっていけない。これはずっと自分を苦しめている。相当人生の可能性を閉じてしまった。「あの子がメールアドレス聞いてきたのは何かの罰ゲームだ」とマジで思っていた頃に比べてかなり改善したのではないかと思っていたが、まだまだだということに最近気づいた。

今の自分と、うまくいっている未知の自分、何かを勝ち取った自分が意識の中で分断されている。本当は数直線上に、はるか遠くに、であれ存在する概念であるにもかかわらず、どこかでぷっつりと断絶させている。つい最近これに気付いた。次は、この意識の壁をなくしていく作業だ。ひらたく言えばメンタルが原因だと片付けてしまうが、要するに思い込みと間違った習慣が染みついているのだ。したがって解決方法は癖と行動を変える、これしかない。

いろいろと考えさせられる機会を作ってくれる釣友に感謝。私はもっと自由に人生を充実させる権利がある。

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