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クリエイトクラブ22年1月例会 土壇場で執念の釣り

この記事はクリエイトクラブのチョーチン記事です。毎月第三日曜日に例会を開いており、初心者からエキスパートまで、おにーさんからおじーちゃんまで、みんなで楽しく真面目にへらぶな釣りをやっています。2021年はひだ池、温泉前、三川の池大会の年間チャンピオンが揃い踏みしている勢いのある軍団、そして最近始めた方もその中で楽しく上達されています。ぜひ、気軽にゲスト参加にエントリーして下さい。

新年一発目はひだ池の例会。

実は成人の日に初釣りで落合池に行っていたのだが、当然のごとくBOSEで終了。しかもそのときに寒さからガチガチに体重をあぐらをかいた脚にかけてしまっていたのが悪かったらしく、捻挫。水曜日には歩けないくらいの痛みになりやむなく仕事を休んだ。さらに、自律神経の調子も悪く、不眠状態。もはやこれは持病と言ってもいいが、ほとんど眠れてないままの出勤が続きすこぶる体調が悪い。

前日には欠場も考えていたが、「今回はどうせ2~3枚を争い下手したらBOSEもある地合いだから行かなかったら挽回するのがきついぞ」と自分を奮い立たせて出かけることができた。

クリエイトクラブでは例会の釣果をトップ選手からの相対ポイント制で、年間レースを争っている。釣果ゼロでも行けば参加賞で10ポイントもらえる。トップ選手は100点+参加賞10点で110点。そこからどれだけ離されたかで、順次ポイントが決まっていく。トップがぶっちぎったら下位のポイントは低くなるし、全体に釣果が拮抗していたら下位が得られるポイントは相対的に高くなる。

つまり、全体に釣果が伸びない時期こそ、絶対に一枚でも釣るべきで、1と0では天国と地獄というわけだ。この日のような低調が予測される日は一枚でも釣れば50~60ポイントになる。1と0がどれほど違うかよくおわかりいただけるかと思う。50点を挽回しようと思ったら、アベレージ40点くらいの選手なら相当苦労する。たまたまいい席に入ってチャンスをモノにできるかという運の要素もあるが、その逆もまたしかりである。

5時頃にひだ池に着いたらすでに満車直前。時間まで仮眠を取ることにした。

バッキバキの霜桟橋

霜がびっしりすぎて立ち上がってるwwww

17人で釣座の抽選の結果、右から6番目。最奥の1番から順に、2号、MISONOさん、大ちゃん、SETくん、トシくんと平均年齢若めの布陣(約1名除く)からの、自分、左に回ってダンディなHRNさん、以下略。奇しくも、右側は西の森ナイターのときと同じである。これは燃えるな。

段底が手堅いと思われる状況だが、自分は12尺チョーチンウドンセットを選択。

最終的に安定したセッティング?

竿:ダイワ 月光12
道糸:フロロ0.8号
ハリス:ナイロン0.35号 70cm
ハリ:バラサ8号 リグル2号
ウキ:ハタさんの昌月 チョーチンウドンセット特化グラスムクトップ#2

力玉大粒のサナギ漬けの食わせ

粒戦100+細粒50+とろスイミー50+水200
サナギパワー100+セットアップ100+バラケマッハ100+BBフラッシュを随時入れたり入れなかったり

バラケの狙いは、タナまで一旦入れてから落としてもペレットやサナギに続いてマッハの粒が少し遅れて煙幕を張りながら沈下していくイメージ。よりスローに粒子を残したいときは浅ダナをわずかに追い足してサクッと混ぜ込んで使った。もちろん、上から抜こうと思ったらラフつけしたら簡単に抜ける。とくに持たせたいときだけ使うぶんだけ分けてBBフラッシュとセットアップを入れて調整した。

バラケを打つほど釣れなくなる現象

一投目はいきなり期待できそうな動きが現れたが、二投目、三投目と進むにつれウキの動きが弱くなっていく。教祖ことSETくんから「動くけど打つたびに魚遠なってません?」と聞こえてくる。

実際、そのとおりで、いわゆる「遠巻き」の状態である。こういうとき焦ってバラケをいきなり上から抜いても、いたずらに拡散範囲が広がってしまってはもっと厳しくなってしまうと思い、タナまでできるだけ開かずもたせて、ぶら下がる頃に崩れていくようなバラケに調整していく。そして小さくつけてもタナまでもつようにしたいのだが、しっかり下に沈む粒感を残すこととのジレンマとなる。エサ付けの圧力と表面処理をとくに丁寧にやって、やっていることは段底のバラケと同じだろうか。

時折受けが出るが、アタリにつながらない。四苦八苦しているうちに、トシくんもMSNさんも、HRNさんも釣り始める。ちょっと気分転換にビデオカメラを持って根元側のメンバーの様子を見に行くと、ちょうど大型新人、きれいな方のKTさんが段底で一枚仕留めていた。それも確か2枚めとかかな。かっこいい!へらぶな釣り歴半年で段底をマスターしているの、すごくない?

「めっちゃすごいじゃないですか!」と声掛けすると、「いやぁ~」と照れくさそうにはにかむところがまた、ダンディやなあ~。

で、ニムニムさんと部長にうざがらみして、特に部長にカメラを向ける。

「ぶちょ~、先日部長をフィーチャーしまくった動画出したじゃないですか」

「おう、そうだったなあ!」

「あれね、いつもの倍、低評価ついたんですよ。なんでかな」

「アンチもファンなの!ね!アンチもファン!」

「え、あん肝?よく聞こえない」

ええこと言うなあ。あんまり良く聞こえなかったけど。

結局、必死にバラケを微調整したりハリスを最大90センチまで試してみるも、空振り。昼休憩まで一瞬だった。90センチにしたのは、12尺の次に持っているのが16尺しかなくて、14尺くらいのタナを見たかったからで、それ以上の90センチを使う理由がなかったので結局すぐに戻した。

おでんとカップ麺

HRNさんはレトルトのおでんを持ち込んでバーナーで温めて美味しそうに食べている。私もちょっと変わったものを用意しようかとも思っていたが、疲れていたのでシーフードヌードル、それもデブ安定のビッグサイズ。しかし、この寒い中、ようやく上がってきた日光を浴びながら食べるカップ麺の旨さたるや。216円の最高のごちそう。

釣りに没頭するのもいいが、昼飯を自分の思い思いに楽しみとして用意しておくのも気分転換にとてもいいのだということを学んだので、今後もこれは継続したい。昼飯を楽しみにしながらの釣りはテンションが上がる。食べるって生き物の最優先事項だからね。

午後、SETくんが苦戦していたが

2号君が本人によると浅ダナと言ってはばからない、実質チョーチンのタナまであと1.5尺あるかないかのセット釣りで釣果を伸ばしていく。「SETさーん、早く釣ってくださいよー、どうしちゃったんですか」

「やかましいわー!」

そしてこっちを振り返り、

「ドブさーん、ぼくら仲間ですよね」

折り返し点過ぎても珍しく釣果が出ていない2021ひだ池チャンピオンのSETくんが急に媚びだした。気持ち悪い。

ふだん、こういう事を平気でやってくるやつである。人がBOSEくらうと息の根が止まるどころか原型を留めなくなるまで煽ってくる。この日はこういった伏線があり、先月の西の森に続いて絶対に空振りでは帰れない。もちろん彼もここまで煽り倒しているから絶対に滑ることは許されないのである。ましてや彼はクリエイト初年度チャンピオン、ひだ池2021チャンピオンの二冠王である。

13:30。彼は突然連発しだす。マジかよほんとおもんないわ~。

「この裏切り者~~~!!人でなしか!」

「まーがんばって釣ってくださいよw」

「くそーーー!」

やや上ずり傾向を感じたので竿は12尺から10尺に替えた。ハリスは70センチ。相変わらず丁寧にタナを作っていく。いいぞ、残り30分になってようやく目の前に魚がついている状態になった。ウキが時折受け、馴染みこみの速度が不安定になる。あたりそうだ。

しびれるカウントダウン、ドブの本気

残り10分を切る。ずっと食わせの前にヘラブナがいる。しかし食わせを吸ってくれない。でも確実にいる。こいつをあと10分以内に食わせたい!寄せて釣るという教科書のような話ではなく、たまたま目の前に来てくれた目に見えないおそらく一枚、いても2枚、3枚というわずかなヘラブナをどうにかその気にさせる勝負。

ここまでくるとバラケを打つ回数も、タイミングも、全て駆け引きだ。打って、あと2回だ。

残り7分。

予想に反して不調だったレッドマンがようやく一枚掛けたらしく歓声が聞こえてきた。尚更、自分もこれに続きたい。

残り5分。

HRNさんが話しかけてくるでもなく、独り言でもなく、という微妙な感じで

「この一投が最後のバラケだなあ」

「午後釣れなかったなあ、もう一枚釣れればよかったのにな」

などと話しているし、バッチリ聞こえているのだが、冒頭にも書いたように1枚釣るか、釣れずに終わるかで数ヶ月は後を引くポイント差になってしまうのである。非礼は後で謝るとして、目の前のヘラブナに全集中、つまりガン無視w 去年の自分は殆ど見せなかった入れ込み方だ。

残り3分。

これこそ、最後のバラケだ。慌てて上で抜いてしまったら台無し、打ち返したところでもう釣れない。タナまできちんと運んで、抜く!

バラケがペレット、サナギ、マッハの順に沈下していく。もちろん見えないが、イメージだ。ペレットに気づいたヘラブナが、それを追いきれず、見送りながらもその後から続くマッハの粒子を弱々しく突く、そこにサナギ玉が運良く降ってきて、あたる!マッハが利いているうちのタテ誘いで勝負。

残り2分。

一旦持ち上げ、オモリが馴染み、食わせが落下していく、、、その日一日の釣りが何だったかと思うような力強いドンというアタリ!

「おおおっしゃ!!」

高切れだけはするなよ!!!!(三川のトラウマ)

やや薄型だったが無事タモに収めることができた。サイズなんてどうでもいい、この一枚こそが自分の今年を占う一枚だ。そして今年初の釣果だ。

カメラに向かってしつこいくらい握りこぶしガッツポーズ。ひだ池の救いの女神がいた!

あと、HRNさんガン無視してすみませんでした。しかも協賛品でご持参いただきましたおビールまであたっちゃいまして、いろいろありがとうございます。この場を借りて非礼をおわびいたします。

結果、12位で終了だが、ご覧の通り釣果なしと比べて50ポイントの差がついた。あと2分での釣果がなかったら、次月以降が苦しかった。自分より明らかに普段よく釣るベテラン勢も釣果なしが相次ぐという、紙一重の日だった。

ちなみにこの集計表は私が作っていて、重量を入力すると自動的に順位とポイント計算ができるように組まれている。釣り場ごとの釣果の動向なども見れるようになっていて、いささかキモい自己満足ではあるが秘伝のソースである。こんなところでウェブコンサルタントのデータ解析能力を(少し)生かしている。

万全の準備と戦略、そして当日は徹底した戦術、最後は気合

考えもなしに根性でブレイクスルーを図っても返り討ちに遭うのはよく準備された塹壕への突撃が無謀であるのと同じである。今回も確かに釣れない側ではあったが、その自分の技量の中でも読みはだんだん外れなくなってきた。釣り方の選択、仕掛けのセッティング、エサの調整も当日パニックになって迷走ということははっきり言ってここ数ヶ月はまったくない。それでだめなら自分の読みが材料不足なのか、知識不足でのハズレだとわかっているので普通にあきらめが付く。竿を変えるレベルの路線変更も多分人より多いが、それは「今やっているのが釣れないから」ではなく、「状況が変化していくのを先読みしてトライする必要」からである。もちろんそのリスクを取る以上、損切り撤退のラインも決めておく。

(一方、ずっと同じ釣り方で一日通してやることでしかわからないことがある、という考えも正しいと思う。流れに飲まれてコロコロ釣りを変えるくらいなら、変えないほうがずっといい。)

一旦中尺の浅ダナも試したが少しやって、チョーチン以上の釣果も期待できないと思われ、しかしそのタナなら10尺でチョーチンやったほうが安定するぞということで10尺チョーチンにして最後の一枚につながっている。SETくんも11尺チョーチンで釣果が一気に伸びた。ある意味、読みが当たった。しかし内心、午前中は段底が一番釣れると思っている。自分は断底を自信持ってやれるほど経験していないので除外しているに過ぎない。段底をやりきれる自信があったら、少なくとも昼間では段底をやっていただろう。

そして最後の集中。

やりきった。しびれる釣り。優勝ではなくても、数釣りにならなくても、こういう瞬間さえあれば救われる。

クリエイトクラブ、おもろい!

この記事はクリエイトクラブのチョーチン記事です。毎月第三日曜日に例会を開いており、初心者からエキスパートまで、おにーさんからおじーちゃんまで、みんなで楽しく真面目にへらぶな釣りをやっています。2021年はひだ池、温泉前、三川の池大会の年間チャンピオンが揃い踏みしている勢いのある軍団、そして最近始めた方もその中で楽しく上達されています。ぜひ、気軽にゲスト参加にエントリーして下さい。

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