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秋風吹く五町八幡にて優雅に12尺の底釣りなど

最近めっきり冷えてきたが、まだ底釣りらしい底釣りを楽しんでいないというもどかしさに、平日釣行をねじ込んだ。鉛色の曇り空がひと足早く冬の到来を告げるかのような日、単独で固定桟橋に座を構える。

ススキたなびく五町八幡大池

物悲しさと暖かさが共存するアンビバレントな風景がたまらない

この日は月光12尺、イエローマンことHBS東海のYさんからいただいたウキ(私には過ぎたるもの)を用いて両ダンゴの底釣りを楽しむことにした。この池は10尺程度で底釣りができるが、この日はあえて少し長めの竿にした。しばらく出番がなかった12尺でまったりと楽しみたかったからだ。

エサはペレ充単品、これを適宜クラッシュで調整しながら使っていくだけのシンプルな釣り。水深はおよそ1本半より少し深めか。穂先よりウキがかなり前に出るので、ややずらし気味からスタート。

しばらくエサ打ちしていると、ポツポツと釣れ始めるが、とにかくこの池のヘラブナは引き味が良い。横に、沖に、強く走り重量感あるファイトを楽しめる。ある程度ジャミも混ざるが、大した問題ではない。

妙に鼻筋が通ったヘラブナが混ざる

幅広の、力強い体型のヘラブナが楽しませてくれるなか、時折鯉も混ざる。それも含めて、底釣りは面白い。いろんなことが起こる。

中尺月光の良さを再発見

ダイワ月光は「この価格でこのパフォーマンスは素晴らしいよね」といった評価をされる竿だが、12尺ならこの価格で、という冠ははずしても十分いい竿だと思う。いや、枯法師とか使ったことないからわからんけど。高性能ロッドと比較すると少々重さはあるが、12尺は重くて振れない、みたいな長さではないし、むしろ程よい重量感がアワセから一拍遅れて乗る重量感と、深場からヘラブナを引き上げていく手応えに味わいを演出しているようにすら思う。

月光柔での曲げきって楽しむ味も捨てがたいが、素の月光の粘りを感じる釣り味も悪くない。書いていて、また振りに行きたくなってきた。

ポコポコ釣って楽しんでいたが、ゲームセットに追い込まれる

昼過ぎまで楽しく釣り続けていたのだが、どうもアタリが続かなくなり、ウキは不規則な動きを繰り返す。タナボケだろうか、といろいろやってみるが、変化なし。

犯人はこいつだった。

うまそう

モクズガニである。これを2ハイも釣った。食べられるのなら食べてみたかったが、管理人の許可取りができなかったのでお帰り願った。そして、カニが集まってきたことで釣りにならなくなり、納竿せざるを得なかった。とはいえ、十分釣れたから満足。

底釣りを一人の世界に入り込んで楽しむのは、実に贅沢な趣味だと思う。迫る日没から逃げるように片付ける時間すら、優雅に感じる。

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