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【かかり釣り】橋本直adv.さんの取材の傍らASRA MAX F2で爆風のやま栄渡船を攻略

*この記事はSTARCRAFT NSR ISSEN by NSRのプロモーションを含みます。

「風速10mだって」

「うわーマジっすか、大丈夫かな。湾内でやりますか?」

「いや、いけるでしょう」

やま栄マイスターの橋本アドバイザーいわく、風があろうと外側の筏のほうが型が出るそうだ。この日はSTARCRAFT=NSRの橋本アドバイザーが冬の初めのやま栄渡船を攻略する様子を動画に収めようと出かけたのだ。この時期にありがちな爆風予報。タフな撮影になりそうだ。

同日、湾内の筏にもCMAXメンバーの方々が乗っていて、こちらでは小ぶりながら数釣りができたようだ。そっちも気になるポイントなんだよなあ。

大村筏。終日左からの風が強い。トイレが簡素な方の筏に乗った

やま栄渡船のかかり釣り釣果情報とつりニュースを賑わせ続けるマイスター

やま栄渡船の大村筏というと、風が強い日も多く、もともと潮が早い上に二枚潮になりやすい条件が揃っており、基本的なかかり釣りの技術を身に着けておかないと難しいポイントである。

まず、ダンゴの空中分解をやってしまうとその分チヌが潮下に下がってしまうなどするため、リカバリーが大変である。

ではダンゴを控えればよいかと言うとそういうわけでもなく、やはりダンゴをうまく利用してチヌをどんどん近づける釣りの組み立てが必須。これをどう攻略するのかという話だが、一つの方法として細めのタックルで挑むことがポイントだという。なので私も乗っ込み時以外はもっぱらASRA MAX F2にXtreme IKADA 1.2号を組み合わせたタックルでやっている。

この日、橋本アドバイザーの釣りに密着取材ということで釣りは控えめにダンゴを打ちながらカメラを気にする感じだったが、橋本さんは時合到来からはポンポンとチヌを釣り上げていくので、撮れ高的に安心。そこで、残り時間はこちらも普通に釣りに行くことにした。

橋本さんからは色々とためになる解説を頂いたが、そこは公式動画からリリースするのでこちらの記事では割愛する。

左から爆風、底潮はゆるく左へ これが釣れるチャンス

午前中は風も潮も左から右へ向いていたが、午後はこれが逆転し、ゆるい二枚潮に。風は穂先を容赦なく叩く。

先述の通り、ASRA MAX F2とXtreme IKADA1.2号に、ハリはスーパー競技チヌ3号。ダンゴは橋本アドバイザーはご存知素材工房だが、私は先日訳あって大量に残ったヌカを使ってNSDを作る。

その訳というのは、前回P班で釣行した際に、5kg入のヌカを人数分買ってそれぞれ4kgずつ使ってダンゴを作るようにと指示したものの、それぞれ5kg入を開封し、2.5kgくらいずつ使い、中途半端に開封済みの米ぬかが二袋も残ったということだ。ああめんどくさい。今回は結局それらもほとんど使い切ってしまったが。。。

エサはオキアミ半枚、サナギ、シラサエビ3杯。コーンは忘れた。忘れたし、この日の釣りとしてはあんまり重視していない。

ダンゴを打ちつつ、エサ取りの出方を伺う。

きれいな色してると思うわ
でかすぎてビビる

事前情報通り、チャリコやアジが活発だ。アイゴは静かになってきている。時折小さなあたりを出すので満を持してあわせてやると、良型キュウセンベラが上がってくる。オスなら食べがいのある魚だが、中学生当時以来、さんざんベラに釣りを邪魔されてきた人生なので苦手な魚である。特にメスの前歯が嫌いだ。ドヤ顔にしか見えない。魚には罪はないのだけど。

美味しそうなアジもよく掛かるが、アジが続かないようにしないといけない

アジもよく掛かる。ただ、アジが連発するような釣りをしてしまうとポイントの状況がアジに専有される要素が残ったり、アジがいついてしまうせいでチヌが遠のくように思う。アジが続きそうなら一旦ダンゴを休んだり、オキアミなどの配合を減らしてやる。浮かせに行ってアジがかかるならある程度許容するが、ダンゴ釣りで底から剥がさないように気をつけていてもアジが続くのは危険信号だと思っているが、どうだろう。

西日が差す中、待望のダンゴあたり

2時頃になってようやく気配が出てくる。そろそろくるぞ。。。

ダンゴに時折力強く叩いてくる反応が、爆風に翻弄される穂先に明確な違和感を伝える。風に煽られ、不意にエサがダンゴから抜けて跳ね上がってしまうなどすると、コントロールを失ってしまうのでやむなく打ち返す。

次は薄めのダンゴを小さく硬く握り、シラサエビが早めに抜けるように落としていく。テンションが強くならないよう、ダンゴあたりを出したら早めにテンションを抜き気味にして叩かせるなりにする。それでも少し跳ね上がってしまう。慌てず、風にラインを取られないギリギリのテンションでラインを静かに送り込んでいく。

穂先は風に叩かれ続けるが、ほんの僅かにもそっと重さを感じる曲がりを見せる。ここだ!!

F2が根本から曲がる!ひゃっほーーーー!!

落ち着いて、バラすことがないように丁寧にゆっくりと浮かせていく。F2は魚を暴れさせず、その粘りで違和感を最小限にしつつも浮かせていく。テンションが軽くなっていく頃にまたリールを巻く。慌てずとも、チヌが自分から浮いてくるくらいのつもりでゆっくりやり取りすれば十分だ。

やったぜ!大村のチヌ!

テクニカルな組み立てで釣り上げたチヌは格別だ。

さあ、次のチヌを釣っていくぞ!同じくダンゴで慎重にテンションコントロールし、これがうまくできたときだけ穂先に良い反応が出る。あとはそれに気づく、そして気づくことができるテンションを保持すること。表裏一体。

スッとテンションが増す。ここだ!

二枚目は二枚目だけあってイケメンのブラックなちぬ
三枚目は美白チヌ
四枚目で時間いっぱい

きっと、この時間帯になると足元にはたくさんのチヌが集まっているはずだ。これをいかに丁寧に拾い続けるか。あたりをしっかり察知するか。あたりを出せるテンションを作れるか。正しいテンションを作れるダンゴワークができるか。安定したダンゴを打てるか。ダンゴの使い所を間違えない状況判断ができるか。全部繋がって、やっと爆風の中でも狙って釣ることができた。

これは釣れるぞ、と思って、釣れる。これができるのはNSRの穂先と理論によって大いに助けられていることは言うまでもない。

取材釣行でありつつ、大きくステップアップできた実感を伴う一日だった。橋本さんありがとうございました。

久しぶりのヒーローインタビュー(2年半ぶり2回め)

NSRワッペンを貼り付けたバッグは毎日使っているお気に入りだ 写真引用元©やま栄渡船釣果情報

いやー、よかったよかった。もちろんメインを飾るのはキビレ込み11枚釣った橋本さんである。やっぱりすごいわ。

それでも、爆風二枚潮でチヌを4枚釣った俺を誰か褒めてw

ASRA MAX F2は風にも強い細糸の釣りを有利にするリーサルウェポンだ

この日使ったロッドはASRA MAX F2で、これは1.2号ラインに最適化されている。1.2号と言うと、かかり釣りのラインとしては細い部類になるし、一般的に2号がよく使われることを考えるとかなり華奢なセッティングである。

このブログや動画でも何度も述べているが、風や潮といった外部要素に翻弄されるような状況であればあるほど、この細さが欲しくなる。一般的によく売れているかかり釣りロッドは、このF2と比べると柔らかすぎるか、硬すぎる。バットパワーが硬いか柔らかいかというベクトルでしか追いつけていない。F2は違う。入力と減衰がシームレスでありつつ、その限界が高い。ぐいっと粘りながら魚が出すパワーに応じて曲がっていき、そしてパワーが減衰するとじわじわとロッドがまっすぐに復原しようとする。魚を驚かせることなく浮かせてしまう。これが他のロッドではオンオフが極端になる。だからバラシやブレイクが増える。太い糸しか使えない。

1.2号で存分に渡り合う釣りを覚えたら、これまでとれなかったアタリがとれるようになる。実際、近年のNSRでは大ヒットしている。

ただ、このF2は40アップも守備範囲とはいえ必ずしも万能ではないのでそこは注意したい。障害物が多いポイントや、流れの少ないポイントでは素直に1.7~2号基準のタックルを組むことを基本に考えていただき、F3やF5を検討していただくのが無難だし、可能ならばF5とF2を使い分ける、という戦略が取れるのが望ましい(私の場合は2号以上のラインで釣るときは絶版のD1をF5的に使っている)。

F2はかかり釣りにおいて風や流れといったラインにかかるストレスを減らしたいとき、また、チヌのサイズが小さく数釣りをテクニカルに楽しみ引き味を最大限楽しみたいようなときに最高だ。

三重、若狭方面をホームにしている中部勢に特に人気がある一本。

タフで風に強いXtreme IKADA 1.2号も見逃せないぞ

真夜中に発売即完売の特殊加工フロロライン。在庫は相変わらず不安定なので、一般販売がなかなか実現せず。。。

1.2号で13.6ポンドと、引張強度に優れているし、触った感覚でもより細さを感じる。初心者から安心して使えるラインとして心底おすすめできる。糸の断面積が小さいということは、それだけ風や潮に対して長く耐えられることを意味する。よりナチュラルに食わせの間を一秒でも長く維持したい、という状況にしっかり対応してくれる。

見かけの派手さだけの道具はいらない。普通に、高次元であることこそがNSRイズム

特別変わった素材でもないし、デザインでもない。ダンゴも糠と砂と少々のオキアミ。フックもごく一般的なチヌ針のカテゴリー。それぞれシンプルでありながら、これ以上ないくらい高次元に突き詰められた組み立てを理解していくと、その都度NSR、ニシダ流がかかり釣りをより奥深く楽しいものにしてくれる。

ぜひ、かかり釣りをもっと楽しみたい、よりうまくなりたい方はNSR式かかり釣りについて興味を持っていただければと思う。

私のような年間釣行数回の初心者でも2年半で狙って釣果を出せるくらいには上達できたのだから!

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