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浜名湖海釣り公園のチンタをかかり釣りスタイルで100枚釣るまとめ

年末の釣行で無事達成した束釣り。7時スタート3時半納竿で117枚の釣果となった。といっても、100枚を釣ったところで脱力し、ペースを落としていたのでもう10枚ほど伸ばせただろうな、という感じはする。ともかく100枚は一本バリのかかり釣りスタイルでも実現可能だ。

筏とはまた違ったシチュエーションなので、アプローチにもちょっとした工夫などが必要だったりする。今回はNSRで習ってきたことをベースに私なりに考えた、やった、かかり釣りスタイルによるアプローチについて紹介する。

前提:浜名湖新居海釣り公園のチンタ釣り

例年12月に入ると12cm~16cmくらいのチヌの幼魚”チンタ”が大量に集結する新居海釣り公園。昔からモエビ(シラサエビ)を用いたウキ釣り、脈釣り、ダンゴ釣りが盛んである。ポピュラーなのは前打ち竿や延べ竿での脈釣りである。水深を考えると3.6mや4.5mの竿でポイントを直撃するのが最も手返しがよく数を伸ばしやすい。

かかり釣りスタイルがやや不利な点、有利な点

かかり釣りスタイルはこの場合、ラインを出したりリールを巻いたりという作業が付随するため、どっちかと言うと不利な部類である。T字堤の手前側は流れがきつくなりやすいため、その点でも長竿のほうが楽である。

しかし、長竿に比べて感度が高く、おもりの着脱も素早く可能なため繊細で多彩なアプローチが可能であるという点はメリットと言えるかもしれない。

用意するエサと道具

ロッドやリールは好みで良いが、ラインはぜひ細いものを使って欲しい。具体的には1.2号が基準で、可能なら1号でもいい。春~秋は1.5号を巻いておくが、冬は魚も小さく、ラインを細くするほうがメリットが大きい。風や潮に対して抵抗が小さくて済むということは、小さいおもりで釣りができるということであり、小さいおもりを使えるということは、フッキングにおけるパワーとラグが少なくて済む、ということである。ちなみに、おもりは状況により替えていくのでゴム張りガン玉が最適である。0.5~3号まで用意しておくが、出番が多いのは0.8~1.5号になる。

ハリは一般的なチヌ針で良いが、2~3号を使う。とにかく何度も底を転がし、魚を貫通させるのでハリがなまっていくので、適宜交換したい。

エサはオキアミとシラサエビがあればいいが、100枚を目指すならシラサエビは最低3杯は必要だ。先日の釣行ではエビを撒かずにサシエとして使ったが、終わる頃にはほとんど使い切った。

NSD(ヌカ+砂ダンゴ)で十分戦える

使用したのはいつものNSDである。浅場でありエビを使うので、少し水分を多めにし、サシエは軽く差し込む程度のごく浅い埋め方にしてソフトに握る。できるだけ早く抜きたいが、このさじ加減は練習しかない。あとはオキアミをふたつかみくらいとって、すりつぶしてダンゴバッカンの隅に寄せておく。アタリが遠くなったらこのオキアミを練りこんだダンゴを打って刺激する。エサ取りが増えすぎた場合、オキアミを抜いたプレーンな状態のダンゴでサシエを守る、という手を残したいので、この場合ダンゴ材全体にオキアミを混ぜ込まない。つまり適宜濃さを調整する。チンタ釣りにおいてはその他の集魚材は不要だ。

餌の付け方

オキアミは浮きフカセ釣りのときは頭を取って尻尾の付け根から逆エビになるように通し刺しするが、かかり釣りであればどうせ底付近で安定するからあまり気にしなくなった。頭つけたままシルエットを少しでも大きく見せたほうが目立つかな?と思うこともある。ただ、チンタ釣りに限って言えばシルエットは小さく、ハリにシンクロしていたほうが良さそうだ。それでも一度取り付いたらまず全部食べきろうとするし、食い込むタイミングは読めるのであまり厳密には気にしていない。

シラサエビの場合は最初は動きの良い頬掛けから入って、アタリは出るがあまり乗らないと思ったらボディを通し刺しするが、ボディ全体を通さず頭が動く余地を残すような感じで差し込む。動きが命のエサなので、やはり完全に動きを封じるのは良くないと思われる。尾掛けもたまたま持った向きで試すことはあるが、頬掛けと同じく合わせるタイミング読みは少し難しくなる。ちなみに20センチ以上のチヌがターゲットになるようなときなら動き重視の頬掛けを中心にして良いと思うが、好みの問題だろう。

風と潮を考える

新居海釣り公園は入るポイントによっては激流になる。さらに冬場は季節風がない日のほうが珍しい。最低でも風速4mはあるものと考えたほうがいい。とはいえ、風が緩む時間帯もあることはある。そういうときにダンゴ釣りを挟むなどして釣りにメリハリを付けることで、食いを持続させる。

風が強いと、水面まで2メートル以上の落差があるため、岸壁周辺で複雑に巻き返す風などに煽られてラインが暴れやすい。筏と違って水深も浅く、水中のラインにかかる水圧で穂先に乗せるテンションを安定させることは難しいため、穂先はある程度下げざるを得ない。

ちょっとコツをつかめば30枚はすぐ。100枚だって狙える。

アタリの出方

穂先にある程度テンションがのる最小限のおもりで、着底の糸ふけを全く出さないように注意する。着底した瞬間にリールをストップさせ、少し穂先にテンションを乗せてやる。つまりラインは張る。ここで少しでもラインスラックが水面上に出てしまうと、テンションの張り直しも微調整も難しく、そうこうしている間にアタリが出ているけど伝わっていない、ということになるので、着底前からリールにブレーキをかけてゆっくりめに落とし込むのがコツ。

おもりを付けているときのアタリはエサを吸い込んでおもりが引っ張られるような、こつんと穂先が入るもの、魚がエサを吸い込んだもののおもりを引きずるに至らず、チビチビとしたアタリからやや間をおいて抑え込む、などあるが、小さくても鋭いものは積極的に掛けてみる。エビをひとのみにするサイズではないので、少し食わせる間を意識するとよい。

だんご釣りの場合は、穂先をじわじわと張っていったときにわずかに抑え込む=魚の重さが穂先に乗るというパターンがわかりやすい。その他、セオリー通り穂先を絞り込む、食い上げで急にテンションが抜ける、というのも掛けてみる。

浜名湖のチンタ釣りに関して言えば、ほぼ確実にチンタが群がっているので、強気でいろいろ試してパターンを理解し、つかんでいくといい。

ダンゴはあまりたくさん打つ必要はない。アタリが持続するペースを維持する程度に入れる。朝一番にまとめて入れるとか、複数個同時に入れるとかすると穂先に余分な動きが出て釣りにくくなるなど弊害もあるので気を付けたい。潮がぶっ飛んでいる時はいったんダンゴ打ちを止めて、複雑な潮を逆手に取って緩む一瞬を狙うくらいの頻度がよいかもしれない。

当日の動画あります

当日の動画は2本。それぞれ異なる時間帯、カメラ視点なのでもしよかったら参考にしていただければと思う。

https://youtu.be/9MU-5W6ewDg

https://youtu.be/uw7YyhdZEVU

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