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清水港かかり釣り取材!ハイセンスな1.2号ラインでチヌに挑む【タックル&組み立て編】

毎度毎度あれですが、本記事というか本ブログはSTARCRAFTおよびNSRブランドのPRが含まれます。

取材内容はISSSEN by NSR公式動画で後日公開します。NSRのプロトモデルと新作ラインのテストの様子、それも、ニシダテツヤさん本人による実釣動画。本人によると、「基本的なことをやっただけ」とのことだが、それでもやっぱり次元が違う。それを見られるというのは本当に得難い経験であるばかりか、取材しつつ実釣しつつ、さらに指導も受けられる、と、まあたった数年前までダンゴもまともに握れなかった野良釣り師が贅沢な経験させてもらえてるなあと改めて思った。

その取材については改めて動画公開の折に裏側を紹介するとして、今回はうちP視点の釣りにおいてのタックルと組み立てについて反省や受けた指導などをシェアしていこうと思う。釣行記も後日改めてやります。

かかり釣りマスターいわく「今日一日で上手(うま)なるぞ」

出船前に一言、そう言われた。濃い一日になりそうだ。取材とは言いつつ、自分の技術と経験も磨けるまたとない機会。この日を待っていた…!(実は割と急に決まったスケジュールだけどw)

日本最高峰の富士山と日本最高峰のかかり釣りロッドビルダーと仰ぐニシダテツヤ先生と修行中・小生の3ショットという約得極まりない一枚。新作CATERPPコラボキャップにも注目

使用するタックルはNSR ASRA MAX 160F2と”X”treme IKADA #1.2

おなじみの相棒!

2023年発売の新作ライン、STARCRAFT “X”treme IKADA #1.2。引張強度が6lbを超え、さらに適度な張りがあるため扱いやすいライン。これに最高にマッチするのがNSR ASRA MAX 160 F2。こちらも当ブログでこれまで何度も登場し、公式メディアでも登場機会が多く、よく売れたモデル。

より鋭敏に、よりテクニカルに、を求めるロッド。写真は2023年8月のCMAX釣行会

こちらはよく曲がるが、柔らかいロッド、という表現は正確ではない。魚の引きをバットが受け止めつつじわじわと溜めて復元していくという粘り強さと、そのクッション性の高さがチヌを暴れさせず不思議なほど大人しく浮かせていくというNSRらしさが最もよく表れたモデルと言える。

昨今大手メーカーのロッドでも似たような設計思想で開発された製品が出てきたが、やはり普通の人は気づかないような素材の僅かな個体差を最大限に発揮するようチューンナップし「その素材とユーザーのために仕上がった」状態で送り出されるASRA MAXシリーズは文字通り唯一無二の一本。一度手にしたら手放せない、というのはリピート率の高さが証明している。

これも別の場でも述べていることだが、中部在住で若狭、鳥羽~伊勢、清水港をメインにスタンダードなかかり釣りをする方にはASRA MAX F5とF2の二本使いがおすすめ。とりわけF2が光るのは、数釣りのような手数の多い積極的な戦術をとる状況、そして潮や風が強い、という状況。40アップ、年なしが出る、障害物が多い、といった感じで2号ラインを使いたい場合はF5だ(うちPはF5に近似したD1を使っている)。

おからベースのダンゴについて

清水港では船宿でおからと砂利を購入してダンゴのベースとする。ニシダテツヤ式ではこれに別途他のダンゴ材、混ぜものなどをするが、詳細は公式動画の方で紹介するので割愛。おからダンゴは水分量の調整がNSD(ぬか砂ダンゴ)と少し異なる。パサッとした感じでは給水したらすぐに分解してしまうので、しっとりと仕上げるのがコツ。

このように教わって、初めての清水港ダンゴを使って釣りをしたが、最初は水分が少なすぎたようでなかなかもたせられなかった。タッチのイメージは、ややぺちゃっとした感じで、握ると表面がすべすべとした感じになるくらい。これをコンビニのおにぎり二個分くらいの大きめに握っていく。

NSRアドバイザー黒河さんによると、水分の許容範囲は広いものの、足りなすぎても多すぎても全くまとまらなくなるという。そこで、慣れるまではややぱさつき気味に作って適宜手水を打ちながら調整して使うことにした。

冬のサシエはシラサエビが中心

エサはシラサエビが中心で、これにオキアミ、サナギ、コーン、ボケをオプションで考える。ダンゴに混ぜる機会は意外と少ないので、オキアミは一番小さいブロックで十分、とのこと。普通の人はエビ3杯で十分。

組み立ては基本的に同じだが、チヌがおからに付くのでダンゴを積極的に

もちろん序盤は落とし込み釣り、広角で探ったりするが、あまりこれを粘らずにダンゴに切り替える。ダンゴ釣りが中心となり、周囲を探ったり攻め方に変化をつける間合いで落とし込みも挟んでみる、という感じの釣りになった。取材時に聞くのを忘れていたが、もしかしたら暖季はまた違うかもしれない。

それと、当地ではおからにチヌがつくようになっているので、NSDでは今ひとつ釣果が伸びないらしい。

シラサエビにでる冬のアタリは実に微妙だがちゃんと出る

NSRの穂先であることが大きなアドバンテージとなっているのは間違いないが、その穂先の感度を最大限に生かせるのがこのシチュエーション。揺れの激しいカセの上でも体幹をうまく保持しつつテンションコントロールを丁寧に行う必要がある。

この日はダンゴから抜こうとせずに、あたらせるままにテンションを緩め気味に保持。抜けたタイミングからほんの僅かにテンションを乗せて穂先を少し抑え込む感じにする。エビが跳ねる手応えが出るギリギリくらいの感じで、そこから次にわずかに穂先を引く反応があればさらにテンションをわずかに乗せる。ほんの先端に少しでも重みを感じたらすかさず合わせる、というパターン。

テンションは同じでも、通常のようにエビをくわえこんで穂先が僅かに抑え込まれるのが視認できるパターンもあった。

ニシダテツヤさんによると注意すべきなのは、揺れるからと言ってテンションを抜きすぎないことだという。エビが底からダンゴ一個分程度わずかに浮いた状態で漂い、そこで食わせる間をとる、というイメージを持つといいらしい。

いずれにしても、実に繊細な仕掛け方が求められる点で非常にゲーム性の高い釣り場なのだということがよくわかった。清水港はチヌの魚影が年中濃いので、魚が全くいないという言い訳が使えない。これはおもしろい!

揺れるカセでの立ち回り

清水港のカセは幅がスリムなため、手漕ぎボートほどではないが重心を意識して行動したい。アンカリングしたカセは港内を行き来する船の影響でよく揺れるため、重量物はできるだけ偏らないように、かつ大体中央に寄せるように置く。特に、自分が座るのはカセの重心からあまり離れないように。荷物類はコンパクトにまとめ、足の踏み場を広くとる。

面倒くさがらずに、ゴミなども散らからないようにコンパクトにまとめておくこと。でないと、つまずいて大変危険。

神が見守るヒットシーン!

障害物のないポイントは1.2号で、障害物が多いポイントは2号で

ラインの話を繰り返すが、開けたポイントになればぜひ1.2号を使いたい。この日は風もあったし、2号を使っていたら気づかなかったアタリも多々あったと思われる。

おまけ:やり取りのロッドワークを反省し、見直し

このくらいの角度を保持する

どうやら私はロッドを立てすぎる癖があると指摘された。へらぶな釣りをやっている関係でそうなってしまうのではないかと思うが、かかり釣りでは基本的に下方向へパワーがかかるため、前方でヒットするへらぶな釣りのような角度でロッドを立てるとロッドの一部しか使えていないことになる。

1 まさにこの状態が悪い見本

立てすぎてむしろロッドの前の方しかパワーを受け止められず、うまく分散できていない。これでハリ外れをやってしまっている。いくらXtreme IKADAが強いラインだから強気でやり取りを、と言っても、ロッドを高く保持するのではなく、最もバランスよくパワーを分散できる角度を長く維持することを意識してさばいていくのがF2と1.2号のパワーを最大化し、魚のエネルギーをよく消耗させるのだといえる。

2 こちらは同じように高めに掲げても、こちらはロッド全体にエネルギーを乗せている角度を保持している
3 突っ込まれてややピンチ。ここで粘りすぎても1枚目と同様にロッドが突っ張ってしまいバラシにつながる?

ラインを送るにしても、引きが強いから、というよりはロッドの角度を修正するため、という目的で、リールの指ブレーキを緩めてラインへの負担を下げると同時にロッドが最も仕事する角度に補正する。ただラインを出すだけでは不利な状態でますます釣りにくいポジションを取られる上に魚も加速してしまうように思う。

4 ダブルヒット。ロッドがパワーを減衰したらすかさずリールを巻く

ロッドを良い角度で保持し、パワー減衰が進んできて曲がったロッドが戻ろうとしてきたあたりでリールを2~4回転ほど巻く。できれば4回巻きたい。5回以上巻けるようなら、ロッドワークに慎重を期するようなサイズの魚ではない。巻き終わりにロッドが下を向かないように注意。あくまでもロッドの角度はパワーをしっかり分散できる角度をできるだけ保持することに努めたい。突然の突っ込みでスムーズにラインを送るため、ハンドルに手をかけるのは巻くときだけ、というのがポイント。

横に走るようならできるだけ早く対応して止めに行く(横に走るのはグレなどが多いが)

「やりとり、うまなったな」

久々に隣になって褒められると嬉しい…!

実際一日で得られた経験はかなりのものがあった

うまくなるかどうかはわからないが、色々と考えることの多い一日だった。ダンゴが甘いとグレが釣れてくるし、チヌのアタリは微細。しかしチャンスは長い。前半は取材のためあまり釣りへの意識、集中ができなかったが、後半の時間帯は撮れ高に安心し、釣りに集中させてもらえた結果、濃い釣りができた。

奇しくも2月にはCMAXの大会がある。その前哨戦としても自分の力量から考えてまずまず良い釣りだったと思うし、この日得られた経験を当日は存分に発揮し、当日のくじで決まる同船者の方をがっかりさせないように頑張るぞ!

ニシダさん、黒河さん、取材、ご指導、ありとあらゆるフォローまでありがとうございました。

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