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合わせていくことで失われるものと、ついていくことで得られるもの

昨日は仕事で2時間半程度の出張だったが、その内容は盛りだくさんで、ちょっと飛ばしすぎて夕方にはダウンして寝てしまった。

何をしていたかと言うと、企画会議のオブザーバー(ただそこにいただけ)はいいとして、とある通販事業のデータ解析をひたすら深掘りしておいた資料を元に具体的な改善策を提案したり、そのデータを元に議論したり、質問に答えるために資料を参照したり、が一時間ちょっと。そしてコーディングの講座を1時間位。

内容の濃さとコスパは自信があるが、以前やりがい搾取にハマってしまっていた頃の20倍くらいの効率になっていることを考えると、自分の市場価値を高める努力と発信って大事だなとしみじみ思う。それで高いギャラをいただくのだからという思いで自分がエンジンフル回転させてたんで、聞いている方も相当疲れたんじゃないかと思った。この内容を2時間ちょっとでやるのは流石にハイスパート過ぎたか。講座終了後、

「僕の講座が長くなれば僕が得られるギャラは増えますけど、反比例して会社の利益とマンパワーを圧迫するので、できるだけコンパクトに仕上げて次のステップに進んでいきたいですねえ~。そのほうがお互い利得は最終的に伸びますし」

と話したら、業務がエンドレスサマーで忙しい日々を送っているはずの担当の方から

「いや~、ゆっくりやりましょうよ~。多分長くなるぶんには誰も文句言わないと思いますけどね。ていうか上ももっと色々関与してほしいんじゃないですかね」

と言われたのだが、後で考えれば

「お前早口だしいいかげん疲れるから力抜けや」

という意味が含まれていたような気はする。確かに毎週このスピードでやってたらきついか。反省。テンション上がりすぎた。仕事は基本、マラソンで、時に短距離走だね。やり過ぎは良くないこともあるw

ストレスフリーな現場が出来上がっていて、なおかつ売上もついてきている

社員20名に満たない企業で始まったプロジェクトは外部コンサルタントや何かしらの業務をサポートする副業エージェント数名のプロジェクトチーム、私も実務を兼ねた外部コンサルの一人である。

最初に立てた目標値がとんでもなく遠い数字に思えたのも懐かしい。自分の関与度がそれほど高くないと言うか、間接的というか、HTMLいじくったり、判断の妥当性を評価したり、リクエストに沿ったデータをまとめたり、みたいな立場なので結果が出てからそこに関わるような形で、仕事をしたぞ!!的な実感に乏しいのがちょっとさみしいところではあるw

ともかく、今や所期目標を大幅に超えて一つの事業体として機能している。チームが有能すぎる。

それで先日の記事でも少し触れたように、より高度なデータ解析を求められるようになってきたというわけだ。

「あれ売れてるね」「なんでこれが売れてないんだろう」みたいな表層的な実感のベースとなる、あるいは、誰もまだ気づいていない傾向を見つけ出すために色々資料を深掘りしていくのだが、これはねちっこくて陰湿で性格が悪い(と巷で目される)私の得意分野である。ある領域では嫌なやつと評価される特性を平和利用すれば、企業の業績に寄与できるというわけだ。

さて、そのチームと言うと、非常にフラットで仲がいい。といっても、ほとんどはオンライン会議である。オフ会をやったことはある。

全員の得意分野をそれぞれ担当し、程々に頑張ってじわじわと結果を出していく。決して無理はしていないと思う。それだけアウトプットの質と量が両立している優秀な人達なんだろうと思うが、関わっていて非常にストレスフリーなのである。だからよけい頑張れるし、結果も良くなるわけだ。足を引っ張る人はいない。なぜならお互いに支え合うことと、お互いのスキルが明確に見えているからだし、距離感のセンスもしっかりしている。

私はこの場においては「ついていく側」になる。優れた先輩方の求めに応じて動いたり、学んだりが求められる。一方で私の得意分野がそのコミュニティで求められた時は立場が逆転する。その流れの違いをきちんと全員が掴めているのが尊い。

ついていくことで得られるもの

私は自分の生徒にいつも「就職したり、一緒に仕事するなら、自分より凄い人たちの中に飛び込むのがいい。凄すぎるところだとしんどいけど、自分より凄い人たちの中で、自分がなにか得意分野を褒めてもらえる場があればそこが居場所として最適なり」と話している。

自分が足手まといになるというプレッシャーはある。あるんだけど、あまりにひどい足手まといだったら出てってくれと言われるので、参加させてもらえたならその中で自分なりのポジションを取っていけば全体最適できるんじゃね?と思っている。

そして尊敬対象となる人から得られるものはお金では変えないし、経験とポジションが積み上がっていく好循環になっていく。

先に書いた契約先もそうだし、Team ASRA、NSRなどのかかり釣りの活動も私にとっては「ついていく」活動になるので、大変にありがたいのである。

合わせることで失うもの

易易と自分が一番ポジションを取れるような場所は一見楽に思えるかもしれないが、それは違う。

そのような安直な場に行ってしまうと、言葉が通じない、足を引っ張られる、風評にさらされる、の三重苦を背負った上で一番高いパフォーマンスを出し続けることを当然のように求められるか、その場に染まってしまって本来持ち合わせていたポテンシャルと人生をドブに捨てるかの二択に陥る。

オーバースペックの悲劇である。

しかし自分がオーバースペックであると気づいていてもそれを表明すると非常に感じが悪く風評の餌になってしまう。だからいつも優秀な人から会社を辞めてしまうというあの現象がそこかしこで起こるのである。

大抵、オーバースペック側が一方的に「わかりやすく噛み砕く」「忖度する」を求められるので、非生産的な作業の繰り返しで疲弊するのである。そして強者が疲弊していくことについて、基本誰もケアしてくれないものである。むしろその様子を楽しんでいるか待ち望んでいる者までいたりする。

そんなところ今すぐ抜け出したほうがいい。

恋せよ乙女命短し、とは言ったが

人生は有限である。乙女と程遠い私や、読者の貴殿もこうしている間に人生はすり減っていく。落語「死神」のローソクよろしく、徐々に短くなっていくその残り時間をどう過ごすのか。

このテーマは生きやすさを追求する立場としては絶対に外せない領域なんですが、あまり掘り下げると自分の好感度が一方的に下がり続けて逆カンストを起こしそうなので、本当にディープな部分を聞きたい人は個人的に聞きに来てください。

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