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へらぶな釣りの敷居を下げる活動はしてきたが、品位を下げようとした覚えはない

ご心配を頂いていたようだけど、私は私で、それなりに悩み、考えている。そして手は打っている。

最近、釣りの品位を貶めるような振る舞いが目に余る様子をいくつか観測しており、また、指摘されている。もちろん私はその問題を把握しているし、私はそことは一線を画してものを考えているので安心していただきたい。そろそろその立場を明確に示さなければならないと感じ、この記事を投稿することにした。

これまで3年、ひだ池や動画を通してへらぶな釣りの敷居を下げてより多くの人にその楽しさを体験して貰う機会を創出し、事業として育てるという課題に取り組んできた。おかげさまで、最初は謎の怪しい男といぶかしがられた私もどうやらある程度は受け入れてもらえるようになったような感じはする。

そして、釣り教室の主催も概ね成功してきたし、新しい常連客を明確に増やしてきた実績は明らかだと考えている。

その一連の動きの中で取り組んできたテーマは、敷居が高いと思われがちなへらぶな釣りの要素を因数分解してとっつきやすくする、というものである。浮き桟橋から手軽に、あまり手を汚さず、生きたエサを触らず釣りができる、という要素は、ファミリーと相性が良かった。その他にも色んな要素を検討した結果、マーケティング的に成功する予測が立ったため、想定通り3年かけ、概ね予想できる成果を達成できたと自己評価している。

そのモデルは他の釣り場でも参考にしていただいているようだ。OKOK。市場自体が大きくなっていく(実態は縮小にブレーキをどれだけかけられるかという悲壮感たっぷりなものである)ことはとても好ましいからだ。

これらの活動は敷居を下げて誰でもエントリーしやすい環境づくりに目的があった。ただ、それをおかしな方に解釈している大人が一部混ざっていることは、皆さんご懸念のとおりである。予想されていたこととはいえ、通過しなければならない問題である。

私の世界観としても、大人の趣味であるという側面を捨てているわけではない

子供にまず魚釣りを体験してもらいたい、という視点とひだ池での実践記録は先日のJOFI愛知特別講演会でも好評いただいた。子どもたちに楽しんでもらえる水辺の環境を作るというのは社会的にも大いに意義があると考えている。ただ、大人たちがそのゾーンに立ち入って子供っぽく振る舞うことはいかがなものか、という話である。

ひだ池での活動成果とJOFIの取り組みとの親和性についてプレゼン中

そこで先日いい機会になったのが「ステップアップ教室」という企画であった。大人の初心者アングラーが基本的な釣法を身につけるというイベントである。結果、リピーターも増え、また当日参加できなかったという方から別の日にインストラクションの依頼があったり、大いに手応えを感じた。なによりシステムがよく機能した。

初心者釣り教室から一転して渋く大人向けのデザインにしたのもちゃんと狙いがあってのこと

今後はこちらのステップアップ教室に力を入れていく方針でいる。

敷居は低く、志は高く

志、品性、品格と言っても、年齢相応の社会人経験、モラル、釣りに対する探究心を望むという話であって、お高くとまるという話ではない。道具も釣り方も、徐々に自分なりに洗練されていくものだし、道具がどうこうとか、そんなことはどうでもよい。そうではなくて、釣りに対して素直に興味を持ち、楽しむことが大事だと思う。

そして、その釣りとその文化に対して一定の敬意を払う態度も大事だと思う。

超えてはいけない一線というものがあろう。

卓球をやるのにしゃもじを使ってみましたとか、ボウリングするのにおにぎりぶん投げてみましたとか、そういう程度の低い悪ふざけが散見されつつある現場を憂いている。面白いってそういうことじゃねえよな。

そういえばクリエイトクラブの理念は「真面目に楽しく」である。あえて最初に真面目を入れている意味がよくわかった今日このごろである。あんなんだけど部長いいこというなあ。

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