梅雨時というのは毎年そうだがメンタルが不調になるし、体調も悪い。日照不足とか、気圧の変化の大きさとか、それによる運動不足とか色々要素はあるが、梅雨時というのは体内の水分調整がうまく行かずむくみが出やすいのだそうな。実際、あれだけ削ってきた体重はここのところ微妙に増えている。
ここらで一発気分転換したいなあ、でも仕事あるしなあ、と悶々としていたが、夜中にふと思い立つ。そういえば、「とね」は予約無しで乗せてもらえたな。行こうか。
受付で乗船名簿に必要事項を記入し、船はゆっくりと筏へと進む。

脱兎のごとく突撃する先行者でポイントが埋められていく
予約なしの乗り合い筏というシステムなので致し方ないが、おそらくそこが釣れるポイントなんだろうな、という場所は早々に埋まってしまった。やむなく外れの方に陣を構える。
この日用意したのはオキアミ、サナギ、ボケ。美浜の四季釣具店で購入した。メバル釣りなどしていた頃にお世話になったお店だが、相変わらず店主は24時間営業の夜の番。お元気そうで何よりでした。割引券をもらえるのでリピート推奨。
ただ、やっぱり日本海側に行くとエビもボケも少々お高い。仕方ないことはわかってる。私自身も仕事の単価をどんどん上げにかかっているわけだし。24時間やってて愛想が良い、それだけで随分助かる。
ダンゴはNSD、すなわちぬか、砂のダンゴだが、珪砂が高いため、地元ホームセンターで川砂を購入してみた。ただ、この砂が実に粗い。ざらめより粗い。なので、糠を握り込んだときの圧縮感が大きく、コントロールが難しかった。もちすぎになりやすい。もう少し目の細かい砂でヌカ同士の隙間にしっかり粒が入り込んでザラッとしたタッチに仕上げたい。いわゆる川砂でも、もう少し目が細かいものがあればそれを試してみようと思う。
ASRA MAX F2+1.2号 ASRA D1+2号の二本使い
現状保有しているNSRロッドがこの二本なので、いつもこの組み合わせにはなるのだが、最近は落とし込みをD1で、ダンゴ釣りをF2でやることが多い。ダンゴから抜けたサシエを少しでも繊細に、長くコントロールしたいため、そういう時はF2による繊細なフィーリングと組み合わされる細糸による流れに対する耐性が有利に働くF2が使いやすいと感じている。
D1はMAXではまだラインナップされていないのだが、やま栄渡船を中心とした40センチ級が出るポイントでオールラウンドに使えるものを、ということで支給していただいたものになる。対大物仕様が揃うDシリーズで最も華奢なモデルになるため、F5に近いライン適合になるが、ロッド自体はDモデルらしくしゃきっとしたバットパワーが魅力だ。
この頃は20センチ程度のチヌが釣れている、という情報だったので、まさにF2のためにあるようなシチュエーションだと考えた。なので、最終的には落とし込みもF2でやっていた。ただ、それが今回裏目に出たのだが。
エサ取りも思ったほど動かない
たまにフグや小さなアオハタなどが釣れたり、サバが掛かるような感じのまま時間だけがすぎる。状況が変わるまで細々とオキアミ、サナギを丁寧にすり込んだダンゴを入れては落とし込み、ダンゴ釣りをスイッチしていくが、結局動きがない。そしてこの日は爆風である。追い風なので釣り自体はできるが、寒かった。

諦めかけつつもじっくり場を暖め続けると
黒河アドバイザーの一連の動画のように、釣れない時間帯も投げやりにならずに丁寧に組み立てることを意識して打ちすぎ、打たなさすぎの現象が出ないようにダンゴワークを続ける。常連コーナーではぼちぼちチヌが釣れている。いいなあ。
こっちは結局かすりもしなかったなあ、と思いながらも、ダンゴを入れていると、4時前にダンゴごと強烈に叩くアタリ。ダンゴから無理やりサシエを抜き出したかのように、強烈な絞り込みのあたりが出る!
もらったああああああああ!!!!
と思ったが、指ドラグを完全無視するかのようにその魚は筏の下に潜っていく。ロッドはF2、ラインは1.2号。小型の数釣りに最適化するという尖った仕様のロッドのため、バットまで曲がり切ってしまい、身体でついていくしかない。しかしウェアラブルカメラの充電ケーブルを抜かないと動けない、という状況で、そこで動画撮影を中断したくないという助平心が判断を間違えた。ケーブルなんかさっさと抜いてファイトに集中すべきだった。なんとかなると思った自分の負けだった。潜られてフックアウト。
流石にチヌならあんな走り方、アタリ方はしないだろうから、真鯛説を押したい。ボラ?まあボラでもいいけど、あんなパワーあるアタリ方したっけ?って感じだった。
この日唯一の見せ場であった。自分の実力でD1だったら釣れたと言い切れるわけではないけど、もう少しマシなファイト、限界に安心して挑めたのかな、と思う。

時間ギリギリまで粘ったけど、結局チャンスは回ってこなかった。残念。それにしても敦賀の筏とはどうも相性が悪いような。。。とはいえ、子供の頃のキャンプから慣れ親しんだ敦賀の海は大好きな場所なので、また挑戦したいと思う。ただ、筏はせっかく行くなら相乗りなしのところが安心かもな、と思った。