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ヘラブナ 釣り論 雑記

ヘラブナ釣り人気拡大にむけてのイシューと自分なりの関わり方を考えた

このブログでも取り上げることが多く、かつ人気の高い「ヘラブナ釣り人口減少問題」。私もこのテーマについて色んな意見に触れたり、考えたりしているわけだが、気がついたら「仕事」で関わることになっていた。これもある意味必然というか、そうなるように目指して動いていたフシもあるが…。手を上げてくださった皆様におかれましてはこの場で御礼申し上げます。ありがとうございます。

なので、本当の本当にガチで自分なりに作っている仮説や情報については記事を書けなくなってしまったのが痛し痒しである。「こうすればよくね?」みたいなことはもう書けない。書いたらクライアントに対する裏切りになってしまう。

しかし、「公然となっている事実」については書いても問題ないということで、その範囲の中でこのテーマについての考察を今後も書いていくことになると思う。

あと、すでに「ヘラブナ釣り業界」で新たな仕事を受けることは守秘義務規定に反してしまうので、その枠が空くまでは相談を受けたりグッズ制作以外の、具体的に言えばサイト制作やウェブマネジメントなどの作業を伴うお仕事はお引き受けできないのでご了承ください。仮にできるとしたら、現在の顧問先の名のもとに派遣されるような感じになると思います。

前置きが長くなってしまったが本題に進もう。

人口減少社会の釣りとは

何度もいうけど釣り人口自体が減っていて、関連事業者は国内についてはもう増えないという前提で戦略を立てるしかない。もはや、メーカー、事業者の枠を超えて衰退から文化を守る戦いが始まっている。

事実として、鮎、ヘラブナといった内水面の釣りはまっさきにピンチに陥って久しい。ワカサギ釣りも内水面のエサ釣りであるが、手軽さと食材としての魅力とゲーム性に加えて女性に向けてのアプローチ、釣具のイノベーションも一定の成果を出しており人気を回復した珍しい成功例である。

ヘラブナもこれに続け!と言いたいところだが、へらぶな釣りはワカサギ釣りと釣り場は似ていてもその釣りジャンルとしての性質は大きく異なるのである。これがネックだ。その要素をリストアップして検討していくわけだが、実はこれは釣り人目線で考えるべきことと素人目線で考えるべきことをきちんと分類しなければならないし、そこをちゃんとやらないと間違った結論になってしまいかねない。これについては仕事として取り組むことなのでこれ以上は触れないことにする。

そもそも、大前提として人口減少社会であることを踏まえた上での議論をしなければ「ファンが増えて業界の活性化!」というゴール像がどんどん独り歩きしていって妄想レベルに膨れ上がってしまう。これがやばい。すべての足を引っ張る。

釣り人目線のイシューはイシューではない!かも

色々話を聞いていて疑問に思うのが、いまだに「団塊の世代を狙ってアピールしよう」という話が普通に出てくる状況である。へらぶな釣りに関してはそれはもう、色んなところで言われる。いつもマジかよと頭を抱える。

団塊の世代は2020年現在、すでに70歳である。もう新しく始める趣味に資産を投入しようと積極的になる人はそれほど多くない。というか、こういう話は10年前はともかく今ではすでに遅いのである。こういう取り組みというのは結果が出るのに数年かかる。今から団塊の世代を狙ってお金と時間を使っても施策の評価ができる頃には残念ながらリタイアする人が増えていく。

ということは、これから取り組むとしてもすでに手遅れなターゲットである。10年前にも色々そういう問題提起はなされたと思うが結局結果は出たのだろうか?「これからのための施策」ではなく、「今すでに取り込んでいる客層の一つを満足させるための施策」で対応すべきセグメントである。

じゃあなぜ団塊の世代にアピールしようという話が出るかというと、そう主張している人たちに共通している点に答えがある。ずばり、大抵は団塊かポスト団塊がそう言っているのである。そして、ヘラブナ釣りにもっともこれまでお金を使ってきた世代でもある。ここが問題をややこしくする。 当事者感覚の限界がそこにある。 ということで、できるだけライフタイムバリューの期待できる人たちに向けての施策を打つべきなのは3~50代の方には理解できるところではないだろうか。

ついでにいうと、ヘラブナ釣り道具のデザインの話も多分、同じようなミスフィットが起こっているんじゃないかと思える。私の中では、

そもそも年齢が上がるほど人口減少社会の現実を理解していない

ということになる。

上記は今年の日本国内の人口ピラミッドである。団塊の世代というのはすでに70歳を過ぎているのであと数年で釣具購入層から引退していくんじゃないのと指摘したところ、バッチリその世代の割にその意識がなかったりするから驚きである。

じゃあ若者に向けてのアピールを、という話になるにしても、単純にじゃあ若者向けになんちゃらと言って市場が20年前の規模に回復することはほぼありえない。今の20代~30代中盤の年齢別人口はそれぞれ団塊世代の半分である。男女合わせて200万人ほどいる70歳に対して30~35歳は140万人しかいない。25歳は130万人といったところか。更にレジャーの多様化と可処分所得の減少である。

俺ら金ねンだわ

年金保険事務所のサイトですぐに分かることだが、
1990年の国民年金保険料は7,700円。
2020年の国民年金保険料は16,540円。倍付けどころではない。

社会保険料について大和総研の資料によると、「二人以上の勤労者世帯の全国平均値」で毎月
1988年には30,923円、2017年は56,869円と26,000円ほどの上昇。ちなみにこの資料によればこの30年での本モデルの可処分所得は実収入の平均値の上昇により3万円ほど増えているように見えるが、実際これは雇用機会均等法や共働きの定着が見かけの可処分所得増加を後押ししていることを忘れてはならない。

ちなみに、社会保険料、直接税、間接税を全て合計した税負担は1988年の93,161円から2017年では126,966円と月額にして3万円超の増加である。
(ここまで出典 https://www.dir.co.jp/report/research/law-research/tax/20180621_020168.pdf

何が言いたいかというと、現役世代が趣味にお金を投じることはそれほどかんたんなことではないということ。奨学金の返済が残っている人も増えている。さらに人数自体が50代以上に対して20%以上減っている。その上レジャーは無数にある。選んでもらうハードルがめちゃくちゃ高い。釣りを始めてもらうだけでも相当のハードルがあるが、さらにヘラブナ釣りとなるとこれまた難易度が上がるのである。フライフィッシングほどではないにせよ。。。あれはあれで相当なマニアの素質がある人間じゃないとなかなか始められない。。。

しかしだからといって確実に市場から退場することが秒読みである層をターゲットにするのは中長期展望から言ってよろしくない。そこにフォーカスすると何がどう変わったかがその後に続く世代に全く響かない。

そういう一筋縄では行かないターゲットに対してどうにかして訴求していかなければどのみち未来はないのである。ではそれはどうやって?というのはアイデアがあったとしてもそれは飯の種なのでちょっと勘弁してください。

ワカサギ釣りの成功例に学ぶとしたら

ワカサギは手軽な釣りとはいうが、実際真冬の釣りであり手軽の一言で完結するものではない。釣り自体は比較的ビギナーにもトライしやすいという意味では手軽だが寒い、トイレどうしよう、という問題がある。にもかかわらず一定の女性ファンの獲得に成功したと言える。それを分析し、真似できるところ、応用できるところを探すというのも一つの方法だろう。

つっても、マスターゲット戦略自体がもう限界に来ているように思う。ちゃんと顧客目線の体験モデルを細分化できるかどうかにかかっている。みんなが楽しめる釣りというより、釣り自体をある程度やっている人に「次に突入するジャンルとして選ばれる釣り」を目指すほうがヘラブナ釣りのあり方としては現実的かつ作戦が立てやすいだろう。その中でワカサギ釣りやエギングといった近年人気の釣りジャンルから学べるところは学び、応用したらよい。応用できるかどうか、応用すべきかどうか、そもそもそこはターゲットとして成立するかはまたその時判断するとして研究する価値はある。

そのあたりにへらぶな釣りが目指すべきイシューが眠っているのではないかと考えている。

各メーカー、釣り場も色々近代化を進めているが

2000年頃のデザインのサイトが普通だったようなヘラブナ業界でもあちこちでスマートフォンでも情報が得られるようになったのはありがたい。が、どうだろう、新規の人にとって親切な情報はあるだろうか。

結局できたつもりになっているのではないか。いや、自分も、そう言われないようによく働かなければならないが。

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